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「日本ファイナルの開催は当然の流れ」、「トップになるにはアジアを押さえる必要がある。日本はもっとも力を入れている地域」主要スタッフインタビュー

 2019年5月18日~19日(現地時間)にイタリア・ミラノで開催されたPC版『レインボーシックス シージ』のプロリーグ シーズン9 Finals。
 同イベントでは、プレゼンテーションディレクター、esportsディレクター、そしてブランドマネージャ―によるインタビューが行われた。 

 ここでは、新オペレーターやゲーム内容、プロリーグ、そしてマーケットの3つの視点から、現在『レインボーシックス シージ』で気になっていることを直撃した。

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「マップリワークは今後全体を変えるのではなく、主要な要素やよいオブジェクティブは残していく」

プレゼンテーションディレクター(User Experience Artistic Director) Alexander Karpazis氏(文中はKarpazis)

――Nokk、Wardenが実装されゲームプレイはどのように変化すると思いますか?

Karpazis 我々はオペレーターを導入する際には新しいものにこだわります。Vigilような役割を果たすアタッカーはこれまで存在しなかったのでとてもワクワクしますね。Nokkには足音も減少させるのでCAVEIRAのような単独での動きができると思われがちですが、ほかアタッカーオペレーターとの連携がカギだと思っています。

Karpazis 防衛側オペレーターWardenは、初めてスモークに耐性を持つオペレータ―です。攻撃チームがスモークを投擲しプラントを行う流れを彼は止めれるので、攻撃はさらにセットプレイにひねりを加えないといけません。こうして、新たな攻撃アプローチが生まれることに期待しています。

――最近のレインボーシックス シージはリーンの修正によって、ピーカーズアドバンテージ(飛び出し有利)が色濃くでているような気がします。

Karpazis 戦略の要素は相手チームを超えてチームを引き上げてくれます。きちんとコミュニケーションをとりながらプレイするチームは、必ず純粋にスキルのみのチームに勝つことができます。少なくともプロリーグではそれがより明確になっています。協力してプレイできるチームにはメカニカルな強さがあり、組み立てたプランの最終ラインまで行けるのです。

――マップリワークの反応はどうでしょうか? クラブハウス、カフェ・ドストエフスキーのリワークは素晴らしいと思いましたが、個人的にはヘレフォード基地はリワーク後もあまり好きではないです(笑)。

Karpazis マップリワークはとてもよい反応をもらっています。ヘレフォードはまったく新しいマップと言ってよいのですが、クラブハウスについては、よいところはなるべく残すようにしました。今シーズンのカフェも同じで、主要な要素や良いオブジェクティブは排除せず、防御が著しく難しいベーカリーと、3階は突破してアプローチする方法がより多くなるように改善しました。いい所は残しつつ、よくない部分だけ修正する。今後もこうした改善を目指しています。

――ランクマップに変更は加えられますか?

Karpazis カジュアルとランクのマッププールは常に検討しています。ですが、現時点で発表できることはありません。

「日本はもっとも力を入れている地域」

Ubisoft EMEA esportsディレクター Francois-Xavier Deniele氏(文中はFrancois)

――パイロットプログラム フェーズ2のエントリーでは、プロチーム以外の“企業”などもエントリーが可能でした。こちらの意図はなんでしょう。

Francois 今年は基準を精査しました。プロフェッショナリズムをさらに取り入れるように努力しつつ、既存のプロチームにこだわらない、結果だけにこだわらないようにしたのです。エコシステムの中でいっしょに育っていけるようにしたいと思います。チームの歴史は結果で語られることが多いですが、選定基準はそれだけではありません。さまざまな種類のチームが参加できるようなプログラムの選定基準を発表できると自負しています。

――賞金を、プロリーグは約2倍、チャレンジャーリーグは約5倍と、大幅に引き上げされますが(https://rainbow6.ubisoft.com/siege/en-gb/news/detail.aspx?c=tcm:154-349441-16&ct=tcm:154-76770-32)こちらの意図は? なぜこのタイミングなのでしょうか。

Francois 賞金については注意が必要です。プロリーグ、チャレンジャー・リーグ、メジャーがなぜ分かれているのかをきちんとした説明せずに大金を渡すことは混乱を招くことになってしまいます。

 プロリーグでは、Six Invitationalで初めて収益分配とコンシューマーとファンのプライズプールを発表しました。そしてこれを配給するにあたり、1年の最後にSix Invitationalという1つに絞るのではなく、ほかのコンペティション、ファイナルに一年を通して色々なところに広げる必要があります。そのため、今回賞金の引き上げにつながったのです。
 チャレンジャー・リーグについては、プレイヤーのレベルが上がっており、フォーマットでもエコシステムでも彼らをサポートしていることを証明する必要があります。そのため、5倍に引き上げることになったのです。

 ですが、APACのチャレンジャー・リーグは少し違います。APACすべてのサブリージョンでチャレンジャー・リーグを導入しているわけではありません。APACにはさまざまな地域があるので、APACにぴったりなモデルを模索しているところです。状態によっては、今後変更することもあります。

 しかし、できる限りすべてのサブリージョンに広げたいと思っています。とくに日本では非常にゲームの人気が高まっていますので、日本のチームを援助したいですし、動き始めた東南アジアでもサブリージョンに適した新しいフォーマットとエコシステムを導入したいと思います。

――Allied Esports Las Vegasといった大会は今後も増えるのでしょうか?

Francois メジャー大会を増やすのは面白いかもしれませんが、どのような方向づけで行うかが確立している必要があります。一年を通じて一貫性があり、きちんと休暇を設け、プレイヤーにとって透明性、柔軟性を提供するものでなくてはいけません。

 シーズン中はいろいろと大変ですので、プロプレイヤーは休暇の機会を増やして欲しいと要望しています。このイベントもそうですが、世界のさまざまな地域に行きたいのでもっとメジャー大会は開催したいですが、時期を見定める必要があります。

 そのためにプレイヤー、企業、Ubisoft子会社を交えた多くのワークショップを開催しています。国内トーナメントの合間、プロリーグ、チャレンジャー・リーグ、メジャーの合間にさまざまなレベルのコンペティションがあります。従って、ここにさらに大会を加える場合は、その理由がしっかりあり、時期を選ぶ必要があります。

――今後の発展において重要だと思うことはなんでしょう?

Francois 中国市場への進出は重要です。これまでにもお話ししましたが、現在鋭意進めているところです。新しい市場でありエコシステムも異なり、私たちも色々学ぶことがあります。
 将来的には地元市場に密着したものであることが重要だと思っています。イベント、競技についてコミュニティが要望しているものを知る必要があります。北米、ヨーロッパ、アジアそれぞれでesports対する消費嗜好が異なりますからね。

 我々はアジアでより存在感を高めたいと思っていますし、トップになるにはアジアを押さえる必要があると考えています。日本はもっとも力を入れている地域なのです。

「プロリーグ ファイナルを日本で開催するのは当然の流れ」

ランド・マネージャー Alexandre Remy氏(文中はRemy)

――本作は4年目を迎え、息の長いコンテンツになりました。これまでマーケティングとしての戦略、どのようなアプローチを行なってきたのでしょうか?

Remy 四半期ごとに新しいオペレーター、マップ、フィーチャーなど新要素を提供することが重要です。なぜなら、3ヵ月のあいだにほかのゲームをやっていても、戻ってくる人たちがいるからです。
 彼らはシーズンによってゲームが大きく変化することに惹きつけられます。ですので、3ヵ月毎にゲームを画期的なもの新鮮なものに変えていくことが重要な戦略となっています。

 オペレーターについては新たな国籍を持った新しいキャラクターを追加していますが、今回はアメリカのシークレット・サービスとデンマークの猟兵中隊から選び、これまでに行っていないテリトリー、国から選出しました。少しずつ取り入れて、いずれはオペレーターで全世界を制覇したいですね(笑)。

――こういった活動が実を結び、本作の売上げが10億ドルを突破しました。前年度比40%もの成長です。

Remy こうした数字を達成できたのは、“素晴らしいゲームを生み出せたから”の一言に尽きます。優れたゲームでなければこのようなレベルに達することはできません。
 もちろん一夜にしてできたことではなく、長い時間をかけてやってきました。ご存知の通りローンチ時には様々な課題やトラブルがありましたが、少しずつコンスタントにゲームを改善してきた結果、時間の経過とともにゲームが成長しています。赤ワインが成熟して味が良くなるのと同じですね。

 また、マルチプレイヤーには雪だるま効果があり、ある人がゲームにハマると仲間にも参加してほしいと思います。ソロゲームとの違いはここにあります。マルチプレイヤーでは自分の友だちをチームメートとしてスクアッドに入れたいと思う。これがマルチプレイヤーゲームの優れたところです。

――少しネガティブな質問になりますが、ベースプレイヤーは伸びつつも、同時接続数が過去5ヵ月で少々落ち気味です。プロリーグが盛り上がり、古くから遊んでいるプレイヤーがゲームやコミュニティを支えてますが、新規プレイヤーが参入するにはゲーム的にもコミュニティ的にも厳しいものがあるという意見も出ています。

Remy 初のPvEイベント“Outbreak”以来、ゲームの中でいくつかのイベントを発射しました。昨年のハロウィーン、2月のRoad to Six Invitational、そして4月にもRainbow Magicがありました。
 こうした楽しいイベントの一時的な効果は理解していますが、PvEがちょっとシリアスすぎる、深すぎると感じる人には、より楽しさを感じられるもの、イノベーションを加えたものとして提供できていると思います。こうしたイベントはこれからも提供し続ける予定です。

Remy 一方でマルチプレイヤーには変更を加えつつフォーカスしたいと考えています。このゲームのフォーカスは常にPvP、マルチプレイヤーなので、これは今後も進めていきます。

 新規プレイヤーには、レベル1から20の間のプレイヤーに特化したディスカバリー・プレイリストを提供しています。ここでゲームを学び、あまりプレッシャーを感じることなくプレイしていただきたいですね。しかしやはりランクを獲得し、上のレベルに到達するにはPvPマルチプレイヤーを体験しなくてはなりません。

 1年前にOutbreakをリリースして学んだことは、このイベントでは多くの人を惹きつけることはできたが、“こうした人たちはあまり長くプレイせず、コア・エッセンスであるPvPには戻って来ない”ということでした。従ってPvPに特化したイベントやフィーチャーに投資する方が、プレイヤーにとっても私たちにとってもより価値があることが分かったのです。

――なるほど。ありがとうございます。では、中国進出はどの程度進んでいますか?

Remy 近いうちに中国市場にゲームを出したいと思っていますが、中国政府の承認を得る必要があり、すでに申請して返答を待っているところです。いつ出せるのかは明確になっていません。

――日本でプロリーグ シーズン10ファイナル開催が決定し、とても嬉しいです。いくつかのアジア地域で迷ったと思いますが、日本を選んだ最終理由はなんでしょう。

Remy 日本には素晴らしいコミュニティがあるから!! 開発チームにとっては、トム・クランシーのゲームである本作が、これほど日本で人気を得るというのは非常に大きな驚きでした。そして野良連合が大活躍しています。我々にとっては、プロリーグ ファイナルを日本で開催するのは当然の流れだと思っています。

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――野良連合は、本作のコミュニティや売り上げなどにおいて、何をもたらしたと思いますか?

Remy 野良連合は、日本のプレイヤーがいかにこのゲームに引き込まれているかを示す象徴だと思います。このような高いレベルでクールなチームが育つには、ゲームに夢中になっている堅固なプレイヤーベースと、土地に根付いた強力なespotrsシーンが必要です。これはUbisoft Japanがしっかり仕事をしているからですね。
 野良連合が日本のesportsシーンのスキルの高さを明確に示したことは非常に良い効果をもたらし、プレイヤーベースの発展、市場に大きく貢献しています。

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