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『PUBG』大会を映画館のふかふかイスで観戦。ライブビューイングはいいものだった

 2018年3月31日に映画館に行ったのだ。

 この日はPC用バトルロイヤルシューター『PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS』(以下、『PUBG』)大会の開催日。DMMGAMES公式大会“PUBG JAPAN SERIES”αリーグの最終戦(Round7~9)が、東京・池袋にて実施された。

 試合の配信を映画館でも観られるというので足を運んでみた。これがめちゃくちゃよかったので紹介したい。

観戦勢のエルドラドは名古屋にあった

 ゲームファンの中に“観戦勢”が増えている。esportsの試合やプレイの配信を見て楽しむユーザーのことだ。

 よく考えたら観戦・鑑賞ほどメジャーな趣味はない。スポーツ、コンサート、絵画、演劇、映画。自分はやらないけど見るのは好き。esportsがこの枠に入るのはごく自然な流れである。

 僕、ミス・ユースケも観戦勢だと思う。プロ野球やフィギュアスケート、大相撲などスポーツ全般を観るのが好きで、もちろんesportsも好んで観戦する。

 スポーツ観戦は環境も大切だ。自宅でだらだら観るのもいいけど、せっかくだからふだんとは違う環境で観てみたい。そんなことを考えていたとき、映画館で『PUBG』の試合観戦をするイベントがあると知った。

 場所はイオンシネマ名古屋茶屋。名古屋かー。行こっと。

扉の奥に進む。

 これはライブビューイングと呼ばれるタイプのイベントだ。スポーツやコンサートなどのライブ映像を別会場で上映。映画館で実施されることが多い。

 臨場感では現地に一歩譲るかもしれないが、そもそも今回のPJSα Phase2 Day6会場には関係者しか入れなかった。ファンにとってのエルドラドは名古屋にあったのだ。

スクリーンに『PUBG』のビジュアルがどーん。

 僕がライブビューイングに参加したのはこのときが初めて。いろいろとおもしろかったのだが、まずはこれを言わねばなるまい。

ふかふかのイス、最高

 そう。新しめの映画館はイスがふかふかなのだ。ラグジュアリー! すごく当たり前のことを書いてしまって自分でも驚いている。しかも太字にした。本稿でいちばんの推しポイントである。

 esportsの試合は長丁場になりがちだ。そして、大会の会場やスタジアムはたいていイスが硬い。合間に休憩があるとはいえ、5時間も6時間も同じ姿勢でいるのはなかなかキツい。疲れてくると熱狂も半減である。

 一方、映画館は“観る”ことに特化した施設だ。ずっと座っていても体が痛くならないから、スクリーンに集中できる。これはいい。

座り心地がよくて幅も広い。ゆったりしていて苦痛から解放してくれる。

チケット1000円の有料イベントだったが、ドリンク飲み放題+ポップコーン食べ放題(僕は取材扱いで入れてもらったので遠慮した)。

撮影協力ありがとうございます。手前の彼は顔をぼかさなくていいとのことでした。

 開始時間の17:30になると、オープニング映像が映し出された。完全に暗転するわけではなく、場内はやや明るいまま。これは助かる。暗いと声を出してはいけない気がするからだ。

(最近、映画館に行ってないのでよくわからないのだけど、もしかしたら映画の上映時もこれくらいの暗さだったかもしれない)

 これは興奮を共有するライブビューイングである。声を出していいし、笑っても叫んでも大丈夫。お行儀よくし過ぎなくていい。

スクリーンの迫力も申し分なし。最近の映画設備はデジタル化していて、要は高性能プロジェクターのようなものらしい。PCに映せる映像なら何でも上映できる。

イスも席間も広いので、試合中でも離席しやすい。気楽に観られるのはうれしい。

 それでも周囲の人が静かに集中する可能性はあったが、心配は不要だった。開始早々のファーストキルはバイクでの体当たり。選手が慌てる様子に、思わず声がもれる。

 静かに敵の接近を待つシーンでは観客も息を呑み、競技エリアの収縮に追い立てられて海から陸に我先にと移動する様子を見ては笑う。

 大きな歓声を上げる人がいなかったのには、ライブビューイングに不慣れという理由もあると思う。映画館では上映中は静かにするもの。このイメージが染みついている人は少なくないだろう。

席の角度や高さも計算されている。背もたれに身を預けても見やすい。

車イス用のスペースも完備。

 映画館というシチュエーションも作用してか、手に汗握るシーンではグッと引き込まれてしまう。最終戦(Round 9)のクライマックスはとくに興奮した。

 競技エリアは市街地に向かって収束していき、激しい銃撃戦が展開。最後はCrest Gaming WindfallとSunSister Suicider’sの2チームによる睨み合いになった。

 3人残っているCrest Gaming Windfallに対して、SunSister Suicider’sはgabha選手ひとりだけ。しかも、建物の屋上にいるgabha選手を包囲している状況だ。ふつうならCrest Gaming Windfallが人数差で圧倒して終わりである。

 しかし、相手はショットガンの名手・gabha選手。接近戦を得意としているため、万が一と言うこともあり得る。

興奮でうまく写真が撮れていなかったので、アーカイブからキャプチャーしました。

 Crest Gaming Windfallが選んだのは、3人で戦うことでも、3人で生き延びることでもなく、ひとりを生かすことだった。ひとりに回復アイテムを集めたのだ。

 眼下のMrYoppy選手を仕留めるため、gabha選手はショットガンを放ちながらダイブ。着地したとき、背後で待っていたのは体力を回復しながら耐えたJapanNo1選手だった。ぎりぎりの状況で引き金を引き、その弾丸がgabha選手を貫く。うおー!

 JapanNo1選手が最後まで立っていられたのは、戦線に立ってくれた仲間のおかげだ。「お前、故郷に恋人を残してきてるんだろ?」。そんなベテラン俳優のセリフが聞こえてきそうである。誰か! 映画化してくれ!

応援上映ブームの後押しを受けた観戦スタイル

 初ライブビューイングの感想をひと言で述べると「すごくよかった」。

 僕は大小いろいろな規模の大会を見てきたが、現地の熱狂とは違う感覚がある。こういった観戦スタイルが浸透すれば、もっとわかりやすく盛り上がるようになると思う。

 大規模なオフライン会場は非日常のエンターテイメント空間だ。ハードルの高さを感じる人もいるかもしれない。対して、映画館は日常的に遊びに行くところ。慣れてしまえば気兼ねなく足を運べるほか、地方で開催しやすいというメリットもある。

Round7~9でドン勝(勝利)するチームを予想する企画を実施していた。見事に的中させるとTシャツがもらえる。

 イベントを運営したイオンエンターテイメントの担当さんにも話を聞いた。ライブビューイングには力を入れたいらしく、中でもesportsは伸び代を感じるジャンルなのだそうだ。

 応援上映・発声可能上映ブームの後押しもある。おかげで、映画館は“ファンが集まるコミュニティーベース”や“声を出してストレスを発散する場所”としても機能するようになった。

 たしかにesportsとの相性はよさそうだし、ある意味では試合も応援上映の一種だ。サイリウムを持参するべきだったか。

 だからこそ、春休みシーズンという書き入れどきにも関わらず開催した。利益面を考えると、1日に何度も上映できる映画のほうが効率的なはずなのに。

esportsを応援してくれるイオンシネマ名古屋茶屋を応援しよう。近隣の人はばんばん買いものしたり映画を見たりご飯食べたりしてください。

 担当さんとしても「esportsのようなカルチャーを応援したい」という気持ちはあるとのこと。イオンシネマ各店舗にも事情はあるので、全国一斉開催などは難しいものの、イオンシネマ名古屋茶屋さんは手を挙げてくれた。ありがたい。

 ところで、esportsに目を向けるきっかけは何だったのか。担当さんは笑顔で答えてくれた。

「社内にアツいスタッフがいるんですよ。これからはesportsだ! って」

 その人の話、めちゃくちゃ聞いてみたいのですが。

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