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『オーバーウォッチ』国際プロリーグが開幕。満員の会場でトッププレイヤーによる熱い戦いがくり広げられる【OWL】

 

Blizzard Entertainmentのアクションシューテイング『オーバーウォッチ』の国際プロリーグ“オーバーウォッチ リーグ”が、アメリカのカリフォルニア州バーバンクのBlizzard Arenaで開幕した。

記念すべき第1週の初日となる現地1月10日はパシフィック・ディビジョンの3試合が行われ、バーバンクに近い地元ロサンゼルスの2チーム“ロサンゼルス・ヴァリアント”と“ロサンゼルス・グラディエーターズ”、そして優勝候補と目される“ソウル・ダイナスティ”がそれぞれ初勝利をあげた。

映画・テレビ産業用の貸しスタジオの一棟を改装したBlizzard Arenaには、『オーバーウォッチ』グッズや各チームのジャージー(レプリカユニフォーム)などを着たファンが詰め掛けた。

試合はリーグ公式サイト等のほか、ゲーム映像配信サイトのTwitchなどで中継され、Twitchだけでも同時視聴者数で37万ビューワーほどを記録。これが大会決勝などではなく、長い年間スケジュールの初日にすぎないことを考えれば、上々の滑り出しと言えるのではないだろうか。

Blizzard Arenaはアリーナ部分と階段状のシート合わせて公称450席。入りが良かったため、途中でプレス席もファンのために解放された(プレスルームからでも試合のチェックはできるため)。

Credit: Robert Paul for Blizzard Entertainment

リーグの年間スケジュールはレギュラーシーズンとプレイオフ、そしてシーズン終了後のオールスターウィークエンドから構成され、プレイオフを勝った総合優勝チームへの優勝賞金は100万ドル(約1.2億円)。

レギュラーシーズンは毎週木曜日から土曜日にかけて連日3試合が実施される。またレギュラーシーズンを4分割した各ステージの終わりには、上位2チームによるステージ勝者決定戦も行われ、勝者には別途賞金が贈られることになっている。

第1試合:サンフランシスコ・ショック 対 ロサンゼルス・ヴァリアント

サンフランシスコとロサンゼルスはどちらもカリフォルニア州の大都市として知られるが、野球のサンフランシスコ・ジャイアンツとロサンゼルス・ドジャース、NBAならゴールデンステイト・ウォリアーズとロサンゼルス・クリッパーズといったように、NorCal(北カリフォルニア)とSoCal(南カリフォルニア)のライバル関係にあるとみなされる。

今回試合が行われたバーバンクはロサンゼルス市からは離れているものの、ハリウッドの映画産業には欠かせないロサンゼルス郡の都市。というわけでリーグの記念すべき第1試合は、サンフランシスコ・ショックがアウェイでロサンゼルス・ヴァリアントがホームのライバルマッチで開幕した。

栄えあるリーグの開幕戦として行われたのは、サンフランシスコ・ショック対ロサンゼルス・ヴァリアントの戦い。両都市のライバル関係を踏まえ、前日のメディアデーでも両チームのオーナー陣により(ややプロレスっぽい)舌戦が交わされたりもした。結果は0-4でヴァリアントの完全勝利。サンフランシスコ民の記者は悲しい。

Credit: Robert Paul for Blizzard Entertainment

リーグ戦はアサルト、エスコート、ハイブリッド、コントロールの4つのルールでそれぞれ1試合を行い、両軍が2勝2敗で並んだ場合はコントロールで決着をつけるという形式だ。

ファーストマップはドラドでのエスコート戦。ショックが攻め側でスタートしたが、途中ヴァリアントの選手を全員倒すチームキルなどもあったものの、ホームであるヴァリアントはきっちり立て直し、ショックはペイロードを届けることができず。攻守交代したヴァリアントはきっちりペイロードの配達に成功し、ファーストマップを取った。

幸先のいいスタートを切ったヴァリアントは、続くテンプル・オブ・アヌビス(アサルト)、イリオス(コントロール)、ヌンバーニ(ハイブリッド)も取って、終わってみれば0-4の完勝。

ヴァリアントはSoOn選手やsilkthread選手らDPS陣がしっかり仕事をして、ショックを見事に封じた形。特にトレーサーで飛び込んでは見事に立ち回って前線を荒らしていたSoOn選手の活躍が印象に残った。

リーグ開幕ということで試合後には公開記者会見が行われた(第2週以降はレギュラーシーズンでは行わない模様)。初戦を完封されたSFショックは「結果には納得していない。強くなって帰ってくる」と雪辱を誓った。

第2試合:上海ドラゴンズ対ロサンゼルス・グラディエーターズ

続く第2試合は、中国勢の上海ドラゴンズと、もうひとつのロサンゼルスチームであるグラディエーターズの戦いだ(ちなみに同都市にふたつのチームがあるのはロサンゼルスだけ)。

ドラゴンズは現在は北米サーバーでプレイできているようだが、中国勢は普段は隔離された中国サーバーでのプレイが基本で、しかも情報アクセス的に世界の戦術的流行と異なる独自進化を遂げていることがしばしばあり、実力は未知数。だが一方のグラディエーターズはチーム構成に手間取っているようで、所属選手は結構ギリギリな7人であり、盤石とは言えない。

しかし蓋を開けてみれば、グラディエーターズがドラド、テンプル・オブ・アヌビス、イリオス、アイヒェンヴァルデ(ハイブリッド)のすべてを勝ち、ヴァリアントに続く完全勝利。地元ロサンゼルス民には最高の幕開けとなった。

この試合で印象に残ったのは、Shaz選手とBigGoose選手のフィンランド勢サポートのふたり組。特にShaz選手はゼニャッタでキルを取りまくるんだから、ドラゴンズにしてみればたまらなかっただろう。

第3試合:ダラス・フューエル対ソウル・ダイナスティ

第2試合が一方的な内容となってしまい、場内や配信のやや弛緩した雰囲気を吹き飛ばしたのがこの試合だ。もし途中で見るのをやめた人がいるとすれば、後からでも見るべき熱い攻防が繰り広げられた。

ソウル・ダイナスティの勝ちが有力視されるなか、第1マップのジャンカータウン(エスコート)を取ったのはダラス・フューエル。攻め側できっちり3ポイントを取り、守り側でもソウル・ダイナスティが2ポイント取った所から場内に侵入させない鉄壁の守り。第2マップのアヌビスも第1マップと選手を一部入れ替えるという策を使いつつ、最終的にオーバータイムにひっくり返されて5-6となるまで互角に戦い続けた。

好勝負のきっかけを作ったのは、ロードホッグなどを使って暴れていたTaimou選手とスナイプの腕が冴え渡りまくったEFFECT選手。

しかし1-1のタイに戻してから、第3マップのイリオスでソウル・ダイナスティが堅い試合運びで強豪たる所以を見せる。なかでもDPSのFleta選手はファラで飛んでは頭上からロケットを雨あられと撃ちまくり、しかもそれを高確率でヒットさせるんだからたまったもんじゃない(さらにウィドウメイカーも超うまい)。

一方のダラスは落下死に追い込まれまくったのも災いし、0-2で敗北。勝利マップ合計で1-2とリードされ、最終マップのヌンバーニを迎えることになった。

かくして始まった第4マップは、ここで勝利して延長に持ち込むしかないダラスが攻め側でのスタート。ペイロードを食い止められて手こずるものの、なんとかオーバータイムに到達成功。3ポイントを獲得して望みを繋ぐ。

ケリをつけたいソウル・ダイナスティは、引き続きFleta選手がドゥームフィスト、リーパー、ジャンクラットなども交えながら引っ張っていく。一進一退の攻防が続き、最終的にはこちらもオーバータイムでペイロードを届けることに成功。3-3の引き分けでソウル・ダイナスティが勝負を決めた。

Credit: Robert Paul for Blizzard Entertainment

4タンク構成の奇策を見せたりもしつつ、第3マップを除けば終始奮闘したダラスは悔しい敗戦。惜しい部分をしっかり決められてしまう“違い”を賞賛しつつ、今後の戦いに希望を見せた。

一方のソウル・ダイナスティは、勝利を決めた後もしばらく思わぬ苦戦に厳しい顔を崩さず。「世界一のDPSではないかと思うが」と聞かれたFleta選手が「それはまだ早いかと思います。自分にとっては(ヒューストン・アウトローズの)Jake選手です」と答えたり、口々に「このリーグはどこも強いですから。でも自分たちの強さを今後の試合で証明したい」と語るなど、記者会見でも謙虚な答えに終始。

リーダーであるryujehong選手は、有力視される状況がプレッシャーとなっていたことを「実際、それで僕らはナーバスになっていましたから」と素直に認める。しかしそれでも勝ち、なお勝って兜の緒を締める姿に、厳しい韓国勢の中で揉まれてきたトップチームの矜持を見た。

 

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