2020年1月24~26日にかけて、千葉県の幕張メッセにて、格闘ゲーム複数タイトルの大型大会“EVO Japan 2020”が実施。26日には、メイン競技タイトルの『ストリートファイターV アーケードエディション』(以下、『ストV AE』)の決勝トーナメントが行われ、ナウマンが優勝した。
大会後にはナウマンにお話をうかがえたので、そのインタビューを掲載しよう。

――優勝おめでとうございます。今の率直な気持ちをお聞かせください。
ナウマン グランドファイナルで勝った瞬間は本当にすごい嬉しくて、今は気持ちがふわっとしています。頭がボーッとしていてまだ優勝した実感が沸かないですね(笑)。
――長いトーナメントを戦い終えての感想はいかがでしょうか?
ナウマン TOP8で対戦した人はもちろん、プールで当たった人にも、普段からあまり勝てているわけではありません。自分の実力はまだ周りのプレイヤーたちに追いついていないと思っていて、その中で自分の力は出し切ろうと思って戦ってきました。日頃からお世話になってる先輩たちと大会で対戦して勝てたんだ、という実感がありますね。
――では勝ち上がれた勝因は何だったと思いますか?
ナウマン いくつかありますが、一番大きい勝因は、僕がメインキャラにしているさくらの使い手が多くない点だと思います。特に今日のNuckleDuとの対戦中は、明らかにさくらを知らないと感じました。“レアキャラ”のさくらは対策しようがないんですよね。さくらのキャラ性能自体はほかの強キャラたちに追いついてはいないかもしれませんが、僕が一方的にその強キャラ対策を用意していて、相手はさくらへの対策ができていない状況が大きなアドバンテージになりました。
――グランドファイナルでリセットされた後の3試合連取は印象的でした。
ナウマン マゴさんは普段から対戦している相手で、リセットされた対戦内容はいつもの流れでした。僕はプレイスタイルが対応型なのですが、大会ではあのように対応しきれない場面が絶対にあります。昔はそれでも普段の練習と違うことはやれなくて、戦い方を切り替えるのは難しかったのですが、板橋ザンギエフさんに大会で勝つポイントを教わってからは改善してきました。リセットを挟んで、“どうせやられるんだったらいつもと違う攻めを仕掛けてから終わろう”という切り替えができたのがうまく働きましたね。
――大会中で一番やっかいな相手は誰でしたか?
ナウマン sakoさんですね。キャラ的にメナトが一番イヤな相手でなんですよ。実際に2試合先取されて追い詰められましたし、あのまま3-0で終わらなかったのが優勝への分岐点になりました。もしsakoさんがグランドファイナルの相手だったら勝てなかったと思います。
――次の目標は何でしょうか?
ナウマン 今回は『ストリートファイターV』がシーズン5になってから初の大きな大会で、まだシーズンははじまったばかりです。まずは地力を上げることが目標ですね。大会の目標としては、ラスベガスのEVOやカプコンプロツアーにも参戦します。去年は叶わなかったカプコンカップ出場に向けて、一歩一歩進んでいこうと思います。
――読者に自由なコメントをお願いします。
ナウマン 僕は周りのプロたちにプレイングを褒めて頂くことが多いですが、大会での結果は出ていませんでした。なので競技シーンの視聴者は“ナウマンは実際大したことない”と考えている人が多いと思うんです。それでも僕を応援してくれたり、僕の生放送を見てくれる人はいて、その人たちに感謝とやったぞって思いを伝えたいですね。応援が支えになってこの業界でやり続けられています。これからも頑張っていくのでよろしくお願いします。
ライター:H.H