ファミ通AppVS 業界ニュース

大塚食品の新ブランド“BRAIN SPORTS DRINK「e3」”が感じさせる「新しい挑戦」へのエネルギー【インタビュー第2回】「新しい分野を盛り上げて定着させていきたいという思いはesportsシーンと一緒」

大塚食品は、“TOKYO GAME SHOW 2019”に合わせた2019年9月12日、新ブランド飲料「e3(イースリー)」を発表した。「esports生まれの頭のスポーツドリンク」をコンセプトとし、イメージキャラクターには人気格闘ゲーム『ストリートファイターV アーケードエディション』で活躍中のプロゲーマー「ときど」を起用。本製品は2019年9月30日から大手通販サイト「Amazon」にて先行販売が開始されている。

ファミ通AppVS編集部では、大塚食品の飲料事業部 副部長「小林一志」氏のインタビューを全2回にわたってお届けする。本稿はその第2回となり、e3開発の裏側や今後の販売戦略について伺った。

※e3公式サイト
※第1回記事は下記リンク先をチェック

 

WA5_5745
大塚食品株式会社飲料事業部副部長
小林 一志氏

いくら「新しい」と謳ったところで、印象が「他と同じ」なら意味がない。
差別化のポイントを多く盛り込んでいる。

「新天地の開拓」というものは、確かにesports業界のみならずどの業界にもあり、必要なものだ。それを歴史と実績のある大塚食品がいまの時代にチャレンジしているというのは我々esports業界に携わる者にとって親近感を覚えさせるものだ。

「e3」の開発が始まったのは2018年春。「マッチ セットポジション」が発売された後、esportsをポイントにした販売戦略を行い、業界の動向がわかりはじめた段階でのスタートだった。

開発は開始当初からプロゲーマーや業界関係者を招致し意見聴取を行い、ライフスタイルや大会前の食事内容、プレイの傍にあるドリンクとしてどのような要素が必要かなど、細かい部分までをヒアリング。

多くの意見を集め分析した結果、行き着いたキーワードが「速攻」と「持続」だった。

「e3」の主成分はカフェイン、ブドウ糖、パラチノースの3種類。このうちブドウ糖は、昨今「脳のエネルギー補給」として評価されており、古くから駄菓子として親しまれているラムネなどの主成分だ。

そんなブドウ糖は吸収が早く「速攻」が期待できる。一方のパラチノースは機能性甘味料の一種でブドウ糖と比べると吸収が穏やかなのが特徴。これにより継続的なエネルギーの維持という「持続」が期待できるのだ。

WA5_5681

ーー「速攻」と「持続」というのはゲーマーとしてとても大事で説得力のあるキーワードです。飲むのにオススメのタイミングというのはありますか?

小林氏

あくまで嗜好飲料ですので効果をお約束できるわけではありませんが、成分としては試合前などパフォーマンスを発揮したいときに飲んでいただきたいですね。

あとは他のドリンクと違い、甘さだけではなくほんの少しの苦味を加えているので、試合の合間などの切り替えのタイミングですね。

ーー試飲をさせていただいて、おっしゃる通り苦味というのは新鮮でした。ただ苦いだけではなく、甘さが引き締まる飲みやすさにつながっていた印象です。製品開発において「味」というのはどのように決めていくものなのでしょうか?

小林氏

今回は製品コンセプトが先にありましたので、そこに沿うことをベースにしつつ多くの試作品を作り、その都度出てくるフィードバックを取りまとめて決めていったんです。甘さを出しながら、そこに苦味を加えることで「気持ちの切り替え」という要素を加えています。

ーー編集部の数人に飲んでもらったところ特に女性からの評判が良かったです。ときどさんも非常に気に入っているってインタビューで話してましたね。

小林氏

それはとても嬉しいお話ですね(笑)。先にお話しした通り、「e3」は新しいカテゴリーとして広げていきたいんです。ですがただ肩書きだけを変えて「新しい」と謳ったところで実際に飲んでいただいた際の印象が既存の製品と同じなら意味がない。

なので、今までとは違う要素というのをしっかり出そうと考えていましたが、奇抜すぎると「嗜好飲料」としての枠から外れてしまう。

「他の製品との差別化」、「コンセプトに沿った個性」、「大衆に受け入れてもらい飲み続けてもらうこと」というそれぞれの要素のバランスを取るのはとても苦労しましたね。

ーー「味」の他に製品開発において苦労したことはありますか?

小林氏

その他にもコンセプト設定やパッケージデザインなどどれも苦労しましたよ。開発のスケジュールがかなり遅れてしまっていて「本当に完成するのか」という不安がよぎった時期もありました。

ーーパッケージデザインも製品開発では大事な要素ですよね。こちらはどのように決めたのでしょうか?

小林氏

ゆくゆく他社商品と並んだときを考えて「インパクト」を出したいと考えていました。その上でデザイナーさんに要求したのが「赤」を入れて欲しいということ。パッケージの赤は「情熱」を表していて、交差していることで「戦い」を表現しているんです。この「情熱」というのは今回イメージキャラクターに起用した「ときど」さんから想起しました。

ーーときどさんを起用した経緯は?

小林氏

e3をブランディングしていくために、頭脳的かつ野性的で、ブレインスポーツジャンルのカリスマである「ときど」さんにお声がけさせていただきました。

「e3」がいろんな場面で活躍していくことが、esports業界にとっても追い風になってほしい。
「新しい分野を盛り上げて定着させていきたい」という思いは一緒。

ゲーム業界以外の製品開発の裏側は、なかなか聞くことができない貴重な話だった。そんな多くの努力や苦労が混在した「情熱」の末に完成した「e3」は2019年9月30日から大手ネット通販サイト「Amazon」にて先行発売を開始。インタビューの最後には発売後の動向や今後の展望、販売戦略について伺った。

WA5_5693

ーー実際に発売して数週間が経ちましたが、売れ行きや評判はいかがでしょうか?

小林氏

けっこうな数の注文が入ってきていて、想像以上に受け入れていただいていると感じていますよ。“TOKYO GAME SHOW 2019”のタイミングでサンプリングを行ったのですが、「おいしい」という感想や「esports生まれなんだ」という言葉をいただけました。

ーーAmazon先行発売というのが特徴的ですがこちらの経緯はどういったものなのでしょうか?

小林氏

これは多くのゲーマーが「オンライン」でプレイしていて親和性が高いと考えたからです。私の子どものころは友達の家とかに集まるのが当たり前でしたが、いまでは自宅で顔を合わさずともプレイできるじゃないですか?その「ネットワーク」の要素が『Amazon』のようなネット通販と相性が良いのではないかと考えたんです。

ーーいつごろに店頭に並ぶようになるのでしょうか?

小林氏

具体的な時期はまだ決まっておらず、今後の売れ行きなどによって考えて行きたいと思っていますが、来春以降に展開をしていきたいですね。

ーーesportsは海外も盛り上がっていますが、海外進出などもあるのでしょうか?

 小林氏

まずは国内での定着が目標なので海外はまだわからないですね。今は投資の期間だと考えていて、商品とカテゴリーの定着はもちろんのこと「e3」がいろんな場面で活躍していくことが目標です。

「頭を使って戦う」というのはesportsだけではなく、囲碁、将棋などの「競技」、「仕事の合間」や「会議」、「受験勉強」というようなシーンにも当てはまると考えています。そんないろいろなシーンの傍らに「e3」があることで頭を使って戦う人たちを応援して行きたいんです。

ーー「e3」はesports業界にとっても追い風となってくれそうですね。いままでesportsの世界を中心に知られていたときどさんが、まったく違うところで生きている人たちにも知ってもらえるかもしれません。

小林氏
我々みたいな一見ゲーム業界と関係がない企業がesports業界にいきなり入っていくと、元々そこにいた人たちにとって警戒すべきものに映ると思うんです。「esportsの流行りに乗っかって美味しい思いをしにきたんじゃないか」と。だから我々はそうではないことを示すために、我々のポジションがesports業界にとってもプラスになるようなビジョンを持っています。

また、esports業界自体がこれから多くのチャレンジをしていくのと同じように、まったく新しいブランドを立ち上げることでその「チャレンジ」をともに体験しようと考えたんです。

ーー大手食品会社である大塚食品さんがそこまでの取り組みをされているというのは、とても親近感が湧きます。ゲーマーはひとつのものを好きになるとトコトン追求するところがあるので、そういったファン気質は「e3」が定着する一助になり得そうですね。本日は貴重なお話をありがとうございました。最後に読者の皆さんにメッセージをお願いします。

小林氏

我々が今回「e3」を開発し、「ブレインスポーツドリンク」を広めていくのと同じく、esports業界もこれからたくさんのチャレンジが必要な世界です。「新しい分野」を作り、みんなの力で盛り上げて定着させていこうという情熱はesports業界にいらっしゃるみなさんと同じです。ぜひ、まずは一度『e3』を手にとっていただき我々の「情熱」を味わってみてください。

※「e3」公式サイト
※「e3」Amazon公式サイト

取材・編集:豊泉ライター:ベックス

関連記事

 

新着記事ランキング

過去24時間のPV数が高い記事(毎時更新)

ゲームタイトルランキング

過去24時間のPV数が高いタイトル(毎時更新)

新着記事をもっと見る

注目の大会をもっと見る