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【レインボーシックス シージ】プロリーグシーズン10”GUTS Gaming vs FAV gaming”解説 成長するGUTS Gamingの攻撃・防衛の特徴

プロリーグシーズン10最終試合となったGUTS Gaming vs FAV gaming。野良連合の勝敗次第ではAPAC Finalsの可能性が残されている両チームとして負けられない試合であった。

1マップ目銀行ではお互い拮抗した戦いでドローとなったが、2マップ目カフェでは7-3と大差でGUTS Gaming(以下、GUTS)の勝利。GUTSはAtW%(攻撃成功率)60%・DfW%(防衛成功率)58%とFAV gaming(以下、FAV)に対して優位な状態で試合を作ることができていた。

特にGUTSのDfKDは5人とも1.00以上を記録していたことから、防衛でうまく試合を組み立てていたことがわかる。本稿では、GUTSが防衛だけでなく、攻撃でどのような成長を見せ、FAVに勝利したのかを解説していく。

①情報の質とセットプレーを打ち破る突破力

カフェの防衛は、一般的に引いて守り相手が現地に入ってきたところを囲い込んで無力化するのがベターな防衛方法だ。しかしGUTSは、相手がセットプレーの準備を整える最中に相手の陣形を崩壊させる戦術を選択していた。

1ラウンド目3階バー・カクテルラウンジ防衛。FAVが現地への準備を整えているタイミングでLily選手の飛び出しにより相手の主導隊を壊滅させた場面。

Lily選手の飛び出せた根拠には情報共有の質の高さが挙げられる。ブラックアイ、イーヴィルアイ、そしてペストランチャーで奪ったドローンで、相手の正確な位置やロックの有無を把握することで有効的な飛び出しに結びつけることができたといえるだろう。

2ラウンド目読書室・暖炉ホール防衛。前ラウンド同様に情報系オペレーターを3人ピックして相手の正確な位置把握を行い、3階に停滞しているタイミングでC4による突き上げを成功させる。

FAVはその後、平面攻めにシフトチェンジ。読書の2枚の補強壁を割り主導隊がエントリーしてきたタイミングで、CrazyPapiyoN選手がハードピーク気味に撃ち合いにいった。人数差があり無理に撃ち合わなくてもいい状態でも、前に出て撃ち合うという印象を相手に与えることができている。

3マウンド目1階キッチン防衛は、FAVがベーカリーの補強壁を破壊して現地へのセットプレーを準備している段階に注目したい。

ドローンが現地にまわっているため主導隊はベーカリーで停滞している。そのタイミングで赤階にポジショニングしていたLi9ht選手がスモールベーカリーまで移動して主導隊を壊滅させることに成功。赤階下にはトラックススティンガーが敷かれていたが十分に機能しておらず、スモールベーカリーN外のAfro選手もドローンをまわしていたのでロックを敷かれていなかったため、Li9ht選手のリテイクの判断がラウンド取得に繋がった。

また相対的に現地で固く守り切るラウンドも見られた。4ラウンド目の3階バー・カクテルラウンジ防衛2週目だ。今までならFAVがシガーラウンジの壁を割ったタイミングで、シガーショップへ飛び出していたが、屋上からのロックやカメラで相手の情報が追いきれていないため、リスクを負わずに素早く引く判断を行っていた。この判断により防衛に厚みを持たせることができ相手の封殺に繋がった。

5ラウンド目読書室・暖炉ホール防衛では、エントリーに近い位置で勝負するのではなく、3階カクテルラウンジを3人で固く守っている。素早いカバーが敷けるような距離感を保ち相手の進行を食い止めることができていた。

FAVの多様な戦術に対して後手に回るような防衛を選択するのではなく、上記のような‟緩急をつけた防衛方法で心理的に揺さぶることで相手の攻めの崩壊させる”ことができていた。

②自分たちの特徴を最大限に生かした攻撃

GUTSの攻撃は、時間をじっくりかけて丁寧なクリアリングをして制圧するのが特徴的なチームである。しかし今回の攻撃では、従来とはすこし変化がみられるラウンドがあった。

それは9ラウンド目1階キッチン攻め。GUTSの攻撃の特徴的に時間をかけられるベーカリー攻めを選択するのではなく、3階からのクリアリングが必要で進行に時間のかかってしまう1階冷凍庫室攻めを選択した。
実際に主導隊が現地に到達した時間は残り20秒の段階。別動隊が現地周囲へアプローチを行い防衛側の視線を集めているタイミングで、JJ選手がハッチからエントリーしプラントする。現地を崩したことでJJ選手と合流できたSimotuki選手。あとは有利な展開で相手をせん滅させることができた。

時間がない状態で根拠のない博打的な攻撃と思わせて、実は丁寧に時間をかけたことで相手の正確な位置情報を把握し、別動隊のアプローチが防衛側のヘイトを買うことによってプラントを活かす、なんともGUTSらしい攻撃を組み立てることができていた。

10ラウンド目3階バー・カクテルラウンジ攻め2周目、FAVはシガーラウンジにTaipon選手を前目に、カバーをできる距離にShiN選手とAfro選手を配置していた。

それに対してGUTSはフラッシュバンとドローンを使いカバーの2人の視線移動を行う。一時的に孤立したTaipon選手をJJ選手がピアノからエントリーして排除、その後CrazyPapiyoN選手がHIBANAのブリーチングペレット起爆音と同時にルーフから直接ダイブし、一気にカクテルラウンジの相手をかき乱した。その隙に別動隊も現地にエントリーして最後は囲い込み、せん滅を成功させている

今までのGUTSなら、序盤に人数差ができてもそのあとにまた丁寧なクリアリングする傾向があった。だが今回はCrazyPapiyoN選手が一気に前線を押し上げることで、別動隊も現地へ直接アプローチを成功させている。

終わりに

シーズン前は攻撃・防衛ともに大きな課題があったGUTSだったが、ロースター変更やプロリーグでレベルの高い試合を経験することにより修正力と対応力を確実に身につけていた。
結果的に3位で終えることができたGUTSの戦術は完成度が高くプロリーグでも通用すると示すことができた。
伸びしろしかないGUTS。オフ期間でのさらなる戦力アップに期待していきたい。

文: @jam4423_analyst

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