Japanプロリーグ シーズン10
Day10 9月19日(木)
21:00~ UnsoldStuffGaming 1-2 DetonatioN Gaming
ゲームカウント | プレイマップ | ||||
UnsoldStuffGaming | 6 | vs | 6 | DetonatioN Gaming | 領事館 |
UnsoldStuffGaming | 4 | vs | 7 | DetonatioN Gaming | カフェ |
本試合の注目点はUnsoldStuffGaming(以下、USG)の大きな変化。
結果的には1敗1分となったUSGだが、勝負所に対する顕著な意識の変化が見られた。チーム全体の前線共有が段違いに高まっている。
前めの遊撃を下から心拍センサーと突き上げで援護する形、重要拠点を早々に明け渡し、後に複数人で逆包囲するリテイクなどが代表的だ。そうした新たなスタイルを成立させたのは、新加入したKohki選手とSouLBoi選手の存在が大きい。
2人は防衛では積極的な遊撃とリテイクを、攻撃では突破口を開く先陣部隊として活躍した。特にKohki選手はOpK6回、OpD0回、DfKD1.33という期待の新星だ。
本試合のUSGは、バラバラにリテイクしたり、固くロックを続けて打開策を見いだせなかった前半戦の様子とは明らかに違った。
しかし、経験不足という問題もある。
USGはチームとしてOpK:OpD = 15:7という結果。つまりファーストブラッドを2倍以上発生させながらも、引き分けと敗北に甘んじた。
特に攻撃において、真正面からぶつかるような展開で戦術的勝利を得られていない。時間の浪費や詰めるタイミングのズレが発生しており、練度不足が感じられた。
ラッシュの選択は戦術的な勝利が難しい状況、そして情報ガジェットを使ったDetonatioN Gaming(以下、DNG)のリテイク傾向に対して有効な一手となったが、カフェにおいてはその選択は行われず、リテイクを多数許すことになった。
トリプルキルを複数回発生させてKD1.50、DfKD2.67を記録し、DNGの勝利を牽引したfebar選手がその証拠だ。
相手が勝負したい場所、または停滞する場所にブラックアイを設置することで、DNGはリテイクの確実性を高めていた。
領事館では目立たなかったその戦術はカフェにおいて最大限に効果を発揮、そのままDNGの勝利へと繋がった。
自らアクションを多数起こして、戦略的には優位に立っているように見えたUSG。彼らを負かしたのは彼ら自身の経験不足だろう。
(文: @Fuji3_R6/編集:工藤エイム)
23:00~ GUTSGaming 2-1 Lamy wonderland
ゲームカウント | プレイマップ | ||||
GUTSGaming | 7 | vs | 0 | Lamy wonderland | カフェ |
GUTSGaming | 6 | vs | 6 | Lamy wonderland | ヴィラ |
カフェにおいてLamy wonderland(以下、Lamy)は、GUTS Gaming(以下、GUTS)相手に攻撃を一度も通すことができず7-0で大敗を喫した。
これは、GUTSの情報オペレーターで敵の位置を把握して待ち構える防衛のスタイルが、Lamyのオペレーターをある程度密集させ、準備ができ次第プラントを狙いに行く戦略に上手くかみ合った結果と言えるだろう。Lamyのオペレーターの所在がわかりやすかったため、階段上がりや死角からのカバーなどを自由に行わせてしまい、人数有利を取ることがとても難しくなってしまっていた。
一方のGUTSも、ヴィラの攻撃では苦戦を強いられていた。Lamyも防衛の前線をかなり引き気味に設定していたため、本陣が現地に詰め入るまでの用意はスピーディに行うことができていた。しかしそこからの人員配置の変更にかなりの時間を消費してしまい、最後の最後の攻め入りが雑になってしまっている印象を受けた。また、本陣と異なる別ポイントで動いていた選手が、詰めるタイミングが本陣と合致せずカバーを上手く入れられない場面も多かった。
以上より攻撃では、GUTSは丁寧に一手一手を進めていく故の時間の不足や選手同士の距離感、Lamyは選手同士の情報共有の少なさによる連携の乱れなどの問題が垣間見えた。スタッツを見てみるとatW%はGUTS、Lamyでそれぞれ43%、17%と攻撃に一抹の不安を覚えるような結果となった。
防衛のスタッツを見てみると、GUTSの新たなチームメイトであるLi9ht選手はDfKD3.25と驚異の数字を叩き出している。常に相手の視線の向いている場所を察知し、裏をかいた動きやロックを撃ち抜くプレイが光っていた。
攻撃に関しても、GUTSは1の部隊が上手く動けた時の破壊力、Lamyは一度詰めると決めた時の思い切りの良さなど、目を見張る部分もいくつか見られた。
新加入の選手を交えながら、今シーズンでどこまでチームの課題の克服及び戦術の向上を見せてくれるのか、筆者としても非常に楽しみである。
(文・NAOTO/編集・工藤エイム)