2019年9月12日~15日にかけて開催された東京ゲームショウ2019。15日には『ストリートファイターV』の大型大会“CAPCOM Pro Tour 2019 アジアプレミア”のDAY2が実施。DAY1を勝ち上がった8名によるトーナメントが争われ、ももちが優勝した。大会後には囲み取材にてももちに話をうかがえたので、その内容を掲載しよう。
――優勝おめでとうございます。今のお気持ちをお聞かせください。
ももち 今回は多くの日本のファンの前でいいプレイができてすごく嬉しいです。普段は練習でつらいことや負けて悔しい思いが積み重なるものなので、優勝は格闘ゲームをやっていて最高の瞬間です。
――この気持ちを誰に伝えたいですか?
ももち 妻のチョコにと言いたいところですが、チョコにはいつも感謝していてこの日が特別ではないので、これまで練習に付き合ってくれた生放送リスナーやファンの方々に伝えたいと思います。
――プロゲーマーはオフラインを中心に練習する方が多いと思いますが、ももちさんはオンラインで練習しているのですね。
ももち オンラインとオフラインはそれぞれ別の良さがあります。自分は両方とも好きで、最近はたまたまオンラインになっているだけですね。オンラインでできる練習を自分なりに考えてやってきた結果、大会で上手く効果が出た感じです。
――その練習とは、特定の使い手を呼んでの対戦なのでしょうか?
ももち いえ、今は自分が生放送をしている時間=ゲームの練習時間になっていて、放送中は本当の初心者の方も対戦に入ってきてくれます。初心者から上級者まで、誰でもライバルと考えて腕を磨いています。
――ウィナーズファイナルとグランドファイナルのマゴ戦では人読みの部分がありましたか?
ももち マゴとは長い間大会で当たることがなく、対戦したのは数カ月ぶりだったので人読みはありませんでした。マゴは最近勢いに乗っていて、スキルも向上しているため、手合わせしたらどうなるだろうという感じでしたね。実際の対戦ではかなり手強かったです。本当はもっと楽に勝てる予定でした(笑)。
――グランドファイナルではウィナーズファイナルと動きが変わったように見えました。
ももち マゴはルーザーズファイナルでAngryBirdに大逆転勝ちして、内容的に流れも運もよかったです。格闘ゲーマーはああいう試合をやったときは「今日の俺はいけるぞ」って気持ちになるんですよ。あ、こいつ調子に乗ってるなってのは対戦前にわかっていたので、グランドファイナルではこれ以上調子に乗らせないことを意識的に考えました。そうしたら、対戦中のマゴは思ったよりも調子に乗っていましたね(笑)。ウィナーズファイナルと同じ戦い方をしたら負けると判断し、1試合目を奪われた段階で間合いを変えて試合を運びました。
――ももちさんにとって『ストリートファイター』とは何でしょう?
ももち 難しい質問ですね(笑)。今回のアジアプレミアもそうなのですが、『ストリートファイター』の大型大会では世界中から選手が集まってきます。いろいろな国のプレイヤーたちが、言葉は通じなくても対戦すると会話ができるというか、意志が通じる共通言語ですね。
――ももちさんはこれまで色々なキャラを使い分けてきましたが、今回はコーリンが多かったですよね。
ももち はい、最初から最後までコーリンのみでした。CPTの今シーズン中はこれまで5キャラほど使ってきて、今は新キャラのルシアも練習しています。どこかで起用するかもしれないと考えて用意はしていましたが、当たる相手やタイミングの関係上、今回はコーリンだけになりましたね。
――今後はまた色々なキャラを使う可能性がありますか?
ももち あります。勝つために大会に出場しているので、自分がそのときに一番勝率がいいと判断したキャラをこれからも使っていきますよ。
――CPT決勝大会がこれからの大きな目標になると思います
ももち アジアプレミアに出場する前は、CPTポイントのボーダー的に決勝大会に出場できるか危ないラインだったんですよ。しかし、今回の優勝で決勝大会出場が決まりました。こういった大きな大会で1回優勝すると、多くのプレイヤーから対策される立場になります。足元を救われないように、これからも自分に厳しく頑張っていきたいですね。