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【レインボーシックス シージ】プロリーグ‟GUTS vs DNG”解説 両チームの攻撃の特色、GUTSと野良連合の防衛の違いによって生じたDNGの陰り

『レインボーシックス シージ』チャレンジャーリーグからの昇格組であるGUTS Gaming(以下、GUTS)と、DetonatioN Gaming(以下、DNG)の一戦が6月27日Day4に実施された。

結果としては領事館を7-2、海岸線を7-5で制したGUTSが勝ち点6を獲得している。

この試合での勝敗を分けた要因を、両チームの攻撃の特色を元に解説していく。

※記事初出時、Yura選手のスタッツに間違いがありましたため、訂正いたしました。お詫び申し上げます。

丁寧に時間をかけるGUTSの防衛的攻撃と、それに対するDNGの防衛

GUTSの攻撃はラッシュなどの奇襲を除いて、丁寧にマップを制圧していくスタイルである。このスタイルはかなり受け身と言っていいだろう。
リスクを極力排除し、プラスを取るというより、マイナスをケアする戦い方だ。

例えば、裏取りを抑えるロックは多いが、相手が引くのを抑えるロックは少ない。要所を抑える際にもドローニングがかなり丁寧で、相手のピークを待つ時間も多い。そうしてタイムマネジメントの部分で問題が生じがちなGUTSにとって、一つ一つの過程で人数差を取れるというのはかなり好都合なのだ。

それに対してDNGは、耐えて時間を消費させるようなディフェンシブな防衛手段はあまり採用しておらず、試合後半になるにつれて序盤での人数交換を狙うようなラウンドが増え、結果としてGUTSが得意とするような形が多くなってしまい、防衛成功率は44%と低迷した。

シンプルに詰めるのが武器のDNG

DNGは、攻撃ラウンドにおいて取りたいポジションに向かって一挙に詰めることを得意とする。ポジションを制圧したあとも、そこで得た射線を活かして相手の拠点を厳しい状態にするというわけではなく、‟そこからもう一度拠点に対して詰める”というのが主な攻め方だ。

敵をポジションから排除した後、ロックをしてプラントをするといったようなラウンドもあるが、GUTSのクラッチを許すことも多く、そういった攻め方はあまり得意だとは言えないだろう。

そしてもう一つの特色を挙げるとすれば、Yura選手のロールである。攻めに変化を加えるような、いわゆる1の動きをしている場合が多いが、彼の立ち回りが相手の防衛に刺さるか否かがチームにとっては重要である

GUTSと野良連合の防衛の違いによって生じた、DNGの陰り

野良連合、GUTSの攻撃成功率自体は25%前後とほぼ同じであり、共通の敗因としてロックの丁寧さの不足が挙げられるものの、野良連合戦の方が最後までどちらに転ぶかわからないラウンドが多くあった。ここでYura選手の2戦のスタッツを比較してみよう。

Yura

 

GUTS戦では、1st death(OpD)の多さは見逃せない。なぜこのような違いが生まれたのだろう。

両試合で行われた海岸線を見ていくと、野良連合ははじめは広く展開し、相手の主導隊の進行方向に向かって人数を寄せて戦うような、流動的防衛をしていた。これに対してYura選手は広く展開した敵の間に入り込み、相手の想定外のタイミングで詰めることができている。

一方のGUTSは、基本的には相手の取りたいであろうポジションに始めから人員を配置し、そのポジションを守り、そこに対して遠隔的な斜線でのカバーを取る、といった固定的防衛であった。すると同じような立ち回りでは相手の予想外の詰めができず、主導隊に混ざって詰めることが多くなった。

ラウンド序盤に1人で動き、早めにポイントに対してピークするような動きも初めの数ラウンドは刺さっていたものの、徐々に対応されむしろOpDを重ねる結果となった。

 

まとめて言えば、主導隊に目を向けている敵に対して、どちらのものでもないルートを利用して、予想外に詰めることが出来た野良連合戦と、相手が使おうとしていない=警戒されているルートを使って、自分に目を向けている敵に狩られる結果となったGUTS戦といったところだろうか。

相手の防衛のスタイルや目の向けどころに注意して、立ち回りや狙いに変化をつけることができるようになれば、より安定した成績を残せるだろう

チームとしては、攻撃の得手不得手ははっきりしている。ガジェット・索敵・相手の意識などを利用して、詰めの成功率を上げるか、不安さを持つ丁寧なロック・マップの利用法等を克服するのか。彼らが目指すチームの形にも今後注目したい。

情報共有の正確さが伺えるGUTSの防

GUTSは上記のような防衛における試合中の対応にもコミュニケーションの豊富さが見て取れるが、ラウンド間でも相手の位置を始めとした攻めの把握、そしてそれをいかに崩すかといった狙いの共有ができているように感じられる。印象的なシーンを2つ挙げよう。


少し分かりづらいが、CrazyPapiyon選手が一階からの突き上げでロングをロックしているekus選手をカット→ロックがいなくなったと判断してロングを詰めるSixshooter選手。

結果的にはテラスからの斜線でカットされてしまったものの、チームとしての連動が感じられる。

続いては1F防衛。3vs3の状況でロビーのカメラの報告を受けてLily選手がピークしての1キル。その後Simotuki選手が2F会議室の敵をカットしたことによって会議室のリテイクに成功。

DNG側にわずかに残された勝ち筋は、トイレ中のLily選手を倒して相手を動かすことであるだろうが、Lily選手は先程のピークから一転、絶対に倒されないような待ち方をして、詰めてきた敵をカット。きちんとラウンドを勝利した。

 

ほかにもC4での突き上げや、Yura選手への積極的な飛び出しなど、情報共有の質の高さが感じられる。「サプレッサー使用といった奇策も打開策として面白いのでは」と筆者は考えるが、ほかチームがいかに防衛を崩していくかが楽しみである。

(文:okamoto @Suzush111  編集:工藤エイム)

 

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