2018年4月13日、14日の2日間、岡山にて『鉄拳7』のイベント“KELOTCUP(ケロットカップ)”が開催された。ケロットカップは、プロゲーマーユウ、ノビ、タケ。が所属する山佐本社のある岡山で定期的に行われている大会だ。
毎年、ゲームセンター“アミパラ岡山”で行われているのだが、回を重ねるごとにその規模は拡大。今回は2日間開催となり、1日目の3on3大会を“ケロットカップ6”としてアミパラ岡山で実施し、2日目のシングル戦“ケロットカップ6.1”を地元の映画館“岡山メルパ”にて開催した。本稿では、2日目のケロットカップ6.1の様子を中心にお届けしよう。
ケロットカップ6!
優勝は、team YAMASA!
おめでとうございます✨👏&みなさまお疲れ様でした!!#鉄拳7FR_R2 #鉄拳女子部 pic.twitter.com/XeutkdZmUg
— 鉄拳女子部【公式】 (@TEKKEN_Joshibu) 2019年4月13日
↑ケロットカップ6には120チーム360人が参加し、TeamYAMASA(ユウ、ノビ、タケ。)が優勝。


ケロットカップ6.1は上位入賞者に賞金が支払われることに加え、優勝者は格闘ゲーム世界大会“EVO 2019”への参戦がサポートされる。そんな本大会には、チクリン、ノロマ、じょうたろう。、ダブル、破壊王、ペコスなどプロライセンス持ちの選手をはじめとした強豪プレイヤー120名が出場。
猛者がひしめくハイレベルな大会を前に、「自信はあまりないんですよ」と控えめなコメントを残していたチクリンが見事に優勝。チクリンはEVO Japan 2019でのTOP8入りや闘神祭での優勝など、直近の大会で好成績を残しており、今週開幕する国際トーナメントシリーズ“鉄拳ワールドツアー”での活躍も期待できそうだ。


team YAMASAのメンバーも愛用しているという。

ゲームセンターとは対照的な穏やかな雰囲気。

試合エリアは、ゲームセンターのような熱気に包まれていた。






ケロットカップ6.1結果 | ||
順位 | プレイヤー | 賞金 |
1位 | THY|チクリン | 16万円 ※EVO2019参戦サポート権は辞退 |
2位 | ピコハんこうき | 8万円 ※EVO2019参戦サポート権を獲得 |
3位 | COOASGAMES | NOROMA | 4万円 |
4位 | ピエール西 | 2万円 |
5位タイ | Revolutie/レジェンダー | |
5位タイ | じょうたろう。 | |
7位タイ | ゆったりゆーき | |
7位タイ | しょっちん |
岡山eスポーツフォーラムにteamYAMASAが出演
同会場のシアタースペースでは、“岡山eスポーツフォーラム”が併催された。“eスポーツコミュニケーションズ”の筧氏による「eスポーツ地方創生」をテーマにした基調講演では、日本のesportsシーンの実情や富山県に代表される地方での盛り上がりが伝えられた。そんな中、ユウ、ノビ、タケ。らteamYAMASAのメンバーもパネルディスカッションに参加したので、その一部をお届けする。
どういった思いでesportsに関わっているのか?
この質問にユウは「ぶっちゃけお金を稼ぎたい」と本音を打ち明けていた。
まだ企業からのスポンサードを受けていない4、5年前、朝から1日中組手を行うようなゲームイベントに呼ばれたことがあり、そのときの報酬は2人で1万円、3人で1万円だったそうだ。
そういった経験から、やはりお金を稼がないとゲームを続けることも生活することもできないと感じ、「だからこそ、お金を稼げるようになりたかった」という。
そのためユウは、ふだんから「自分たちが稼げるようになるにはどうすればいいのか?」を考えていて、「鉄拳プレイヤーを増やすことで、自分たちに巡ってくる恩恵も増えるはず」という自分なりの答えを出したそうだ。
ユウは、『鉄拳』ファンを増やすことをプロ活動の大前提としており、そのために行っている活動は、
1、大きな大会で活躍すること
2、初心者講習の実施
のふたつ。
大会で勝つことによって『鉄拳』が注目され、それがきっかけで『鉄拳』に興味を持つ人が増えたり、自分たちプロゲーマーに憧れて『鉄拳』を始めてくれる人が増えてくれるかもしれないからだ。
一方の初心者講習は、せっかく『鉄拳』に興味を持ったとしても、難しいと思ってやめてしまう人も少なくはなく、そんな初心者たちに講習を行うことで手ほどきし、継続プレイの手助けを行うためだという。実際にノビは、イスカンダルというゲームセンターで毎週初心者講習を実施している。
こういったことの積み重ねにより、「イベントの集客やライブ配信の視聴者を増やして、お金を落としてくれる人が増えていけば、最終的にそれが自分たちに返ってくるはず」とユウは考えており、「自分たちが現役のうちに恩恵を得られるようになるのかはわからないが、いまは目先のことにとらわれずに継続していきたい」と、まずは目先の利益よりも『鉄拳』ファンを増やすための活動を重視していることを語っていた。
esportsが引きこもりや不登校者の支援につながることもあるのでは?
この質問に対してノビは、自身が開く初心者講習にはそういった方も足を運んでくれたことがあると答えた。
ノビいわく「引きこもりがちな方でも、動画は見てくれていることが多いんですよ。実際に僕の初心者講習の様子を動画で見てくれて、その後に勇気を出して講習を受けに来てくれたことがある」という。その方は「動画で見ているだけよりも、実際に講習に来たほうがすごくよかった」と言って、その後も足を運んでくれるようになった方もいたそうだ。
プロになって変わったところは?
この質問に答えたのはタケ。彼はプロライセンスを取得して以降、まわりの見本となるような立ち振る舞いをするように意識が変わったと言い、「以前のようにヤンチャなことはできなくなりました(笑)」と会場の笑いを誘っていた。
ゲームは言葉や国境を超える
「国内外さまざまな国や地域を飛び回って感じたことは何かありますか?」という質問には、「『鉄拳』ファンはどの地域に行っても暖かく迎えてくださるし、いっしょに盛り上がることができる」とユウ。さらに、「それは国内も海外も同じで、言葉が通じなくても『鉄拳』を通じてコミュニケーションが取れ、いっしょに楽しむことができますし、ゲームは言葉や国境を超える力があると思います」と実体験を交えて答えていた。

ノビ対タケ。の一戦がくり広げられた。


イベントを終えてのユウコメント
KELOTCUP6、並びに6.1と無事に閉幕する事が出来ました。
鉄拳史上最多となる120チーム360名が「岡山」という地に集まったという事、そして家庭用『鉄拳7』を用いた6.1というふたつの大会の成功は、参加者、リスナーの皆様、運営の方々、ご協賛頂いた企業様のおかげだと心から思っております。
毎回KELOTCUPは我々TeamYAMASAも微力ながら運営のお手伝いをさせて頂いておりますが、その度に運営及び進行の難しさと、参加してくれるプレイヤーがいる事への有難さを「内側」から感じております。
今後も、この様なイベントを催していけるようにTeamYAMASAも一層努力致しますので、今後とも皆様宜しくお願い申し上げます。