『ストリートファイターV アーケードエディション』の世界大会“Caopcom Cup 2019”(カプコンカップ2019)へ向けたトーナメントシリーズ「CAPCOM Pro tour」(カプコンプロツアー)が、アメリカ・アトランタで現地時間3月15日~17日に開催される格闘ゲーム大会“Final Round 2019”よりスタートする。
カプコンプロツアーとは?
「カプコンプロツアー」は、1年を通して世界各国で行われる「ストリートファイターV アーケードエディション」のポイント制大会の総称。年末に開催される世界決勝大会「カプコンカップ」では各大会を通して優秀な成績を収めたプレイヤーが集まり、年間の総合勝者を決定する。
2019年シーズンは昨シーズンと同様にアメリカ・アトランタで開催される“Final Round 2019”からスタート。『ストV AE』シーズン4が始まって早3ヶ月。本稿では今年のプロツアーについての概要と初戦となる“Final Round 2019”における注目選手のピックアップや見所について紹介する。
CAPCOM Pro tour 2019 概要
※CAPCOM Pro tour 公式サイト(海外サイト)
※ストリートファイターシリーズ公式サイト CAPCOM Pro tour紹介
賞金総額:60万ドル以上 ※各大会賞金総額合計
カプコンカップ出場枠(計32枠)
・前年度CAPCOM Cup優勝者枠:1枠(ガチくん)
・グローバルポイント上位者枠:26枠
・地域決勝大会優勝者枠:4枠
・CAPCOM Cup最終予選枠:1枠
大会種別
・スーパープレミア
・プレミア
・地域ランキング
・地域決勝
・CAPCOM Cup最終予選&決勝大会
SUPER PREMIER | PREMIER | RANKING | POINTS |
1st | 1000 | ||
1st | 700 | ||
2nd | 500 | ||
2nd | 350 | ||
3rd | 300 | ||
4th | 3rd | 1st | 200 |
5th | 4th | 160 | |
7th | 5th | 130 | |
9th | 7th | 2nd | 100 |
13th | 3rd | 80 | |
9th | 70 | ||
17th | 60 | ||
25th | 50 | ||
33rd | 13th | 40 | |
49th | 30 | ||
65th | 17th | 4th | 20 |
97th | 25th | 5th | 10 |
129th | 33rd | 7th | 5 |
まず2019年シーズンもカプコンカップ出場枠が「32枠」というのは昨シーズンと同様。その内訳も同じ。一方で大会種別には変更が加えられている。
2018年シーズンはざっくり分けると、「EVO」、「プレミア」、「地域ランキング&決勝大会」、「オンライン大会」の4カテゴリー。2019年は「オンライン大会」のカテゴリーが無い代わりに、「スーパープレミア」が追加。
このスーパープレミアは「EVO」、「ジャパンプレミア」、「North American Regional Finals 2019(=北米地域ランキング決勝大会)※」の3つが該当。いままで「EVO」だけ特別枠として大幅なポイント獲得が可能だったが、それ以外にもチャンスが2回増えたことになる。
プレミア大会は世界各国の11の大会と4つの地域ランキング決勝大会の1日目に行われる「地域オープントーナメント」の計15大会が該当する。
地域ランキング大会は他の大会と違い「グローバルポイント」の他に「地域ランキングポイント」も獲得できる。このポイントの上位者8名で「地域決勝大会」が実施され、優勝者にカプコンカップ出場の権利が付与される。(2018年までは地域オープントーナメントも「地域ランキングポイント」を獲得できたが、2019年からはグローバルポイントのみになった。)
なお、カプコンカップ最終予選は昨年と変わらず、それまでのポイントに関係なく優勝者がそのまま決勝大会に参加できる一発勝負型のトーナメントだ。
ポイントの内訳としては「EVO」がスーパープレミアになったことにより相対的に減少。プレミアは準優勝者ポイントが増加した以外は変わらず。地域ランキング大会は優勝〜3位までが増加した。2018年は地域ランキング大会のポイントに旨味が少なく、参加を控えるプレイヤーも見受けられたため大会全体の活性化として価値を引き上げたのだと思われる。
“「North American Regional Finals 2019」については決勝大会進出者にのみポイントが付与されます。”
と記載がある。地域オープントーナメントはプレミア扱いのようであり、他の地域決勝大会出場者にはポイントが付与されないため、文面のままだと北米地域の地域ランキング大会の価値が他の地域大会に比べて非常に高くなっている。
プロツアー初戦!プレミア大会“Final Round 2019”の注目選手をピックアップ
さて、ここからは、カプコンプロツアーの開幕戦となる“Final Round 2019”の注目選手などの見どころを紹介する。
大会概要
Final Round 2019
■大会種別:プレミア
■地域:アメリカ ジョージア州 アトランタ
■日程:2019年3月15日(金)〜17日(日)
■時間(現地時間+13時間=日本時間):
15日(金) 予選プール 12:00〜(日本時間 16日 深夜1:00〜)
16日(土) 予選プール〜TOP8 10:00〜(日本時間 16日 23:00〜)
17日(日) TOP8〜 20:00〜(日本時間 18日 朝9:00〜)
■配信:CAPCOM Fighters
・twitch(英語配信)
・twitch(日本語配信)
・Youtube(英語配信)
Final Round 2019の注目選手ピックアップ
プールA1
・ときど
地域:日本
主なキャラクター:豪鬼
言わずと知れた日本トッププレイヤー。昨シーズンのグローバルポイント総合1位。シーズン4になって豪鬼自体は弱体は受けているものの未だトップクラスの性能。さらに研ぎ澄まされたプレイングに注目したい。
・THE COOL KID 93
地域:アメリカ
主なキャラクター:アビゲイル
昨シーズンは“Final Round”9位、“EVO”7位の強豪アビゲイル使い。
・Nephew
地域:アメリカ
主なキャラクター:コーリン、G
昨シーズンは北米オンライン大会で優勝。地域ポイント北米6位。コーリン使いだったがG参戦後から投入。
プールA2
・CJ Truth
地域:アメリカ
主なキャラクター:キャミィ
CAPCOM Cup 2018決勝大会出場選手(グローバルポイント20位)。
“Red Bull Conquest 2018 Open Premier ”の優勝や北米地域決勝大会での準優勝などアメリカトップクラスの実力。
・ボンちゃん
地域:日本
主なキャラクター:かりん、ナッシュ、サガット
こちらも誰もが知る日本トッププレイヤー。グローバルポイント総合21位でCAPCOM Cup 2018では5位だった。2018年シーズンは使用キャラクターに悩まされながらも好成績を残していたが、キャラクター変更の話は未だなし。いずれのキャラクターも微調整による強化となっているため、どのように戦略を組んできているか注目したい。
・かずのこ
地域:日本
主なキャラクター:キャミィ、いぶき
ドラゴンボールファイターズやギルティギア、ブレイブルーTAGなどマルチに活躍するプレイヤー(最近はApex Legendsなどもプレイ)。2018年はストV以外に注力したため成績は振るわなかったが、そもそも目標を定めれば実力はトップクラス。2019年はストVをどのようにプレイングしていくのかその姿勢に注目したい。
・NyChrisG
地域:アメリカ
主なキャラクター:キャミィ
こちらもドラゴンボールファイターズやマーブルVSカプコンシリーズなどマルチにプレイする多才なプレイヤー。2018年まではキャミィ一本だったが、そもそもは強いキャラクターをきちんと使うことが出来るタイプ。2019年シーズンに入ってからはガイルやさくらをピックしているようだ。
プールB1
・Oil King
地域:台湾
主なキャラクター:ラシード
台湾最強クラスのプレイヤー。ラシード使いだが他とは一線を画す鋭さを持っている。2018年シーズンはグローバルポイント8位でCAPCOM Cup 2018へ出場。ラシードの評価は未だ高い位置のため、2019年シーズンも活躍が期待できる。
・MenaRD
地域:ドミニカ共和国
主なキャラクター:バーディー
CAPCOM Cup 2017優勝者の南米地域最強プレイヤーの一人。当初からバーディーを使用しており、その性能の高さからバーディの使用プレイヤーが増えたシーズン4では最注目の一人である。
・Alex Myers
地域:アメリカ
主なキャラクター:キャミィ
アメリカの若手強豪プレイヤー。アメリカ主体に活動しており、北米オンライン大会などで優秀な成績を収めている。
プールB2
・Nuckle Du
地域:アメリカ
主なキャラクター:ガイル、キャミィ
CAPCOM Cup 2016優勝者にして、CAPCOM Cup 2018でもグローバルポイント9位でCAPCOM Cup 2019では13位と好成績を収めるアメリカ最強の一角。メインはストIVシリーズからのガイルだが、レインボー・ミカやキャミィなども高いレベルで使いこなす。
・ネモ
地域:日本
主なキャラクター:ユリアン、コーリン
こちらもご存知日本の最強プレイヤー。2018年シーズンはグローバルポイント28位でCAPCOM Cup 2018へ出場。2018年シーズンまではユリアンをメインにGなどを投入する場面が見られたが、2019年シーズンからはコーリンを使い込んでいる。
・Jiewa
地域:中国
主なキャラクター:豪鬼
プロツアーシーンを追っている人にとってはお馴染みの人。世界各国の大会に出場している。もちろん実力も高い豪鬼使い。
・DidimoKOF
地域:ブラジル
主なキャラクター:ダルシム
南米の仙人と呼ばれる強豪ダルシム使い。CAPCOM Cup 2017決勝大会に参加し、13位と好成績を収めた。
プールC1
・ふ〜ど
地域:日本
主なキャラクター:レインボー・ミカ、バーディー
2018年のグローバルポイント総合4位。CAPCOM Cup 2018では17位だった。直近の“EVO Japan 2019”では準優勝しており、調子のよさがうかがえる。バーディーとレインボー・ミカの二本立てをどのように運用していくのか注目。
・どぐら
地域:日本
主なキャラクター:ユリアン
関西を拠点に活動するプロプレイヤー。2018年シーズンはドラゴンボールファイターズと併行してプレイしていたものの、グローバルポイント総合34位とその多才さを発揮していた。
・Tampa Bison
地域:アメリカ
主なキャラクター:ベガ
ストIVシリーズからベガを使い続ける強豪プレイヤー。大会への出場などは多くないが、北米オンライン大会で5位を取るなど実績があるプレイヤー。
プールC2
・Phenom
地域:ノルウェー
主なキャラクター:ネカリ、ガイル
2018年のグローバルポイント総合15位のヨーロッパ地域での若手最強の一人。台頭してきたころはネカリの強気な行動と持ち前の高い反応速度などが武器だったが、ガイルで安定したプレイングをするなど成長が目覚ましいプレイヤー。
・板橋ザンギエフ
地域:日本
主なキャラクター:ザンギエフ、アビゲイル
2018年のプロツアーでは最後の最後までポイント争いに苦戦したものの、結果はグローバルポイント総合24位でCAPCOM Cup 2018では準優勝と素晴らしい成績だった。アビゲイルの弱体化に伴いメインをシーズン2まで使っていたザンギエフに変更。
・801 Strider
地域:アメリカ
主なキャラクター:ララ
ストIVシリーズからの強豪プレイヤーでアメリカ屈指のララ使い。大会経験が豊富であり、我慢強さと爆発力を兼ね備えたプレイヤー。
・Ranmasama
地域:アメリカ
主なキャラクター:ラシード
『マーブルVSカプコン』シリーズで活躍するプレイヤー。例年ではアメリカを中心に活動しているが直近の“EVO Japan 2019″にも参加している辺り、今年は各地を周るのかもしれない。
プールD1
・sako
地域:日本
主なキャラクター:メナト、バーディー、カゲ
皆さんご存知のテクニックと精密な距離感を武器にする日本最強にして格ゲー5神の一人。昨年はメナトをメインにグローバルポイント総合5位。”CAPCOM Cup 2018”では17位だった。メナトの弱体化を受けてバーディーやカゲを使っているようだが、2019年シーズンは大会への参加はこれが初めて。キャラクター運用に注目が集まるプレイヤー。
・Toi
地域:アメリカ
主なキャラクター:ベガ
アメリカ最強のベガ使い。2018年シーズンは地域ポイント北米5位でグローバルポイント33位。各大会で優勝こそないものの、安定して好成績を収めている。もっと注目されるべきプレイヤーの一人。
・りゅうせい
地域:日本
主なキャラクター:ユリアン
日本の若手プレイヤーの一人。ストVを本格的に始めたのは2018年からだが持ち前の熱意と吸収力で実力を伸ばしている。2019年シーズンは“EVO 2018”で9位と目覚ましい結果を残している。
プールD2
・ハイタニ
地域:日本
主なキャラクター:豪鬼
日本の最強にして針の穴を通すような攻めに定評のあるプレイヤー。2017年シーズンまではネカリを使い、昨シーズンでは豪鬼にキャラクターを変更しグローバルポイント総合13位で“CAPCOM Cup 2018”では17位。2019年も今のところは豪鬼のようだが、どのように仕上げてきているのか気になるプレイヤー。
・ももち
地域:日本
主なキャラクター:コーリン、是空
世界でも屈指の地上戦とヒット確認精度を誇るプレイヤー。2018年シーズンはグローバルポイント総合25位で“CAPCOM Cup 2018”では7位入賞を果たした。“EVO Japan 2019”でも優勝をしており、本大会でも優勝候補筆頭の一人。
・PR-Balrog
地域:アメリカ
主なキャラクター:豪鬼
ストIVシリーズではアメリカ最強のバイソンとして名を馳せたプレイヤー。最近は見る機会が少なくなったが、本大会に参戦。シーズン2まではバイソンを使っていたこともあり、どのように準備してくるのか気になるプレイヤー。
プールF1
・藤村
地域:日本
主なキャラクター:いぶき
2018年シーズンはグローバルポイント総合2位にして“CAPCOM Cup 2018”でも3位。加えて“CEO 2018”、“Stunfest”といったプレミア大会での優勝を始めとして、ときどと並んで常に優勝候補筆頭に君臨していた最強プレイヤー。2019年はまだ露出が少ないため情報があまり出回っていないが、今シーズンも多くの活躍が見られることが期待できる。
・SMUG
地域:アメリカ
主なキャラクター:バイソン、G
アメリカ最強プレイヤーの一人にして、配信台での相手プレイヤーとのやり取りやリアクションが面白いエンターテイナー。2018年シーズンは北米ランキング9位。プロツアー大会ではないが、招待制大会の“ELEAGUE Street Fighter V Invitational 2018 SF5AE”で準優勝するなど実績も高いプレイヤー。
・はつめ
地域:日本
主なキャラクター:キャミィ
日本の若手且つ女性のプレイヤー。キャミィを使い続け着々と経験値と実力を高めている。配信による人気も高く、これからを期待したいプレイヤーの一人。
プールF2
・Xian
地域:シンガポール
主なキャラクター:いぶき
シンガポールのプレイヤーにして世界最強プレイヤーの一人。2018年シーズンはグローバルポイント総合19位にして“CAPCOM Cup 2018”では4位入賞。良好な対戦、練習環境とは言えないシンガポールに居て常にトップレベルで在り続ける。今シーズンも使用キャラから攻略内容まで注目が集まるプレイヤー。
・マゴ
地域:日本
主なキャラクター:キャミィ
“EVO 2018”の予選トーナメントを筆頭にプレイング以外の所でも多くのプレイヤーやファンから注目を集めるプレイヤー。2018年シーズンはグローバルポイント総合22位にして“CAPCOM Cup 2018”では天敵であったLuffyを下して17位。元々実力は折り紙付きで、自身の殻も破りつつあることから飛躍を期待したいプレイヤー。
・JB
地域:アメリカ
主なキャラクター:ラシード
Punkの支援を受けて活動しているアメリカの若手プレイヤー。2019年にアメリカで行われた“Frosty Faustings XI”では3位と現在勢いがあるプレイヤー。
プールG1
・NL
地域:韓国
主なキャラクター:豪鬼
韓国最強のプレイヤーの一人。2018年シーズンはグローバルポイント総合7位にして“CAPCOM Cup 2018”では17位。キャミィを使い続けていたが、“EVO Japan 2018”では豪鬼を使用。優れたオフェンスのセンスを持つため、豪鬼でもアグレッシブなプレイが期待できる。
・GamerBee
地域:台湾
主なキャラクター:キャミィ
台湾の強豪にして日本でも知名度が高いプレイヤー。2018年シーズンはプレミア大会の運営側に回っていたが、今年はプレイヤーとして本格的に参加することを表明。
・MOV
地域:日本
主なキャラクター:春麗
生粋の春麗使いにして高いレベルの差し合いと対空制度を両立させるプレイヤー。決してトップクラスの性能とは言えない春麗を使い続け、コンスタントに成績を残している。直近の“EVO Japan 2019”でも13位と好成績を収めており、更なる活躍を期待したい。
プールG2
・ウメハラ
地域:日本
主なキャラクター:ガイル、是空
もはや説明不要のレジェンド。昨シーズンはグローバルポイント10位にして“CAPCOM Cup 2018”では25位。シーズン4当初から是空を使用していたが、直近はガイルを継続使用。どのようにキャラクター運用をしていくのか気になるところ。
・Verloren
地域:
主なキャラクター:キャミィ
NLに続く韓国最強キャミィの一人。2018年シーズンはグローバルポイント総合27位にして“CAPCOM Cup 2018”では25位。総じてプレイヤー性能が高い韓国勢がどのように活躍していくのかはプロツアー全体を通してのポイントである。
・GO1
地域:日本
主なキャラクター:メナト
ドラゴンボールファイターズ最強プレイヤーの一人にして、メナトをメインにストVでも活躍するプレイヤー。メナトは弱体化したが元々春麗も高いレベルで使用しており、やりこみ具合を含めて動向が気になるプレイヤー。
・Brian_F
地域:アメリカ
主なキャラクター:バイソン
アメリカの強豪バイソン使い。2018年シーズンは地域ランキング北米18位。Frosty Faustings XIでは4位と好成績を収めている。
プールH1
・Problem-X
地域:イギリス
主なキャラクター:ベガ、アビゲイル
ヨーロッパ最強の一人にして“EVO 2018”覇者。昨シーズンはグローバルポイント3位にして“CAPCOM Cup 2018”では9位。日本勢はただでさえ昨年のベガに苦戦していたのに、今年は更にベガが強化されたため、2019年も脅威となりそうなプレイヤー。
・Doomsnake
地域:パナマ
主なキャラクター:バルログ
南米プレイヤーにして使用比率の低いバルログを使う強豪プレイヤー。粒ぞろいの南米地区の中で、地域ランキング決勝大会で3位の成績を収めている。バルログの評価は決して高くないが、爆発力を秘めているので注意したい。
・もけ
地域:日本
主なキャラクター:ラシード
日本の若手筆頭の一人。ドラゴンボールファイターズと併行してプレイしている。2018年シーズンはグローバルポイント総合47位。若手の中では海外大会経験が非常に豊富であり、その経験を活かした飛躍を期待したいプレイヤー。
・Ricki Ortiz
地域:アメリカ
主なキャラクター:春麗
アメリカの強豪女性プレイヤー。スト4シリーズから活躍しており、“CAPCOM Cup 2017”の決勝大会にも出場している。2018年シーズンはプレミア大会の“DreamHack Austin 2018”で9位となっている。
プールH2
・ガチくん
地域:日本
主なキャラクター:ラシード
昨シーズンはグローバルポイント総合18位にして“CAPCOM Cup 2018”覇者。ストVでは最初期からラシードを使い続け、その年季が結果に結びついていた。シーズン4もラシードは評価が高く、プロツアーでは常に優勝候補筆頭となりそうだ。
・Punk
地域:アメリカ
主なキャラクター:かりん
アメリカ最強の若手プレイヤーにして人間性能最高レベルの一人。昨シーズンはグローバルポイント総合23位にして“CAPCOM Cup 2018”では13位の成績。多くのキャラクターを高いレベルで使用することができるが、かりんを軸に戦略を組んでいる。
・立川
地域:日本
主なキャラクター:コーリン
もけと同じくドラゴンボールファイターズと併行してプレイしている若手強豪プレイヤー。2019年3月よりスポンサーが変わった為、ストVに力を入れる可能性もあり動向が気になる。
プールI1
・Justin Wong
地域:アメリカ
主なキャラクター:メナト
アメリカのレジェンドプレイヤー。昨シーズンはグローバルポイント総合6位にして“CAPCOM Cup 2018”では5位と古豪にして非常に高い成績を収めている。他のプレイヤーとは違う切り口からメナトを運用し、Vトリガーではなく立ち回りで封殺していく様は新鮮だった。
・竹内ジョン
地域:日本
主なキャラクター:ラシード
日本の若手プレイヤーでありながらグローバルポイント総合32位と日本の若手の中では高い成績を収めているプレイヤー。2018年シーズンは数多くの大会に参加し、“CAPCOM Cup 2018”には届かなかったもののベスト8以内に入ることも複数回あり、若手をけん引しているプレイヤーともいえる。
・Ludovic
地域:アメリカ
主なキャラクター:春麗
アメリカでは春麗の強豪として知られる。2018年シーズンはコーリンも投入し、アメリカ各地の大会に参加している。
プールI2
・Luffy
地域:フランス
主なキャラクター:レインボー・ミカ
ヨーロッパ地域のレジェンド。立ち回りの堅実さと二択のセンスを両立する強豪プレイヤー。2018年シーズンはグローバルポイント総合12位にして“CAPCOM Cup 2018”では17位。レインボー・ミカは変更点が少ないが、更に磨き上げてくるのか変化を付けてくるのか気になるところ。
・ストーム久保
地域:日本
主なキャラクター:アビゲイル、ザンギエフ
大胆な二択で観ている人を沸かせることの多い日本の強豪プレイヤー。2018年シーズンは多くのプロツアー大会に参加し、グローバルポイント総合26位。“CAPCOM Cup 2018”では9位と好成績を収めた。シーズン4当初はメインキャラクター選びに苦戦していたようだが、直近の“EVO Japan 2018”ではザンギエフをピックしている。
・K-Brad
地域:アメリカ
主なキャラクター:キャミィ
アメリカの強豪キャミィ使い。ストIVシリーズからキャミィを使い続けている。長年のキャミィ使いが弱体化によりどのように対応してくるのかが気になるところ。
ライター注目の予選プールは?
CAPCOM Pro tour 2019の初戦という事で、世界各国から多くのプレイヤーが集まっている。アメリカでの開催という事もあり、「プロツアー上位組1~2名+アメリカ強豪組1~2名」といった傾向だ。
個人的に注目したいのは
・プールD1:sako、りゅうせい
・プールD2:ハイタニ、ももち
の二つ。
どちらも「FAV gaming」と「忍ism」という同門対決と呼べる戦いになるため、予選プールで勝者と敗者が出てしまうのは惜しいところ。同じプールに居るToiやPR-Barlogも強豪プレイヤーの為、予選落ちすら十分にあり得ることから注目度は高い。
記者の目
本大会のポイントはやはり「CAPCOM Pro tourの初戦」ということだろう。これはいわば「お披露目会」と言ったところだ。
それを踏まえたうえでの見所としては、
・各プレイヤーのキャラクターやVトリガー選択の変更
・バランス調整による新要素の運用や戦略の変化
・プロツアー初戦におけるコンディションの仕上がり
・経験値を積んだ若手プレイヤーの台頭
といったところだろう。
昨シーズンでキャミィやメナト、アビゲイルをメインに使っていたプレイヤーはキャラクター変更をしている割合が比較的多いと感じている。
国内プレイヤーであれば情報も入って来るが、世界各国となるとそうもいかない。また、いずれのキャラクターも弱体化したもののそこそこ強い位置にいるため、使い続けるか新しいキャラクターを仕込んでくるか個性が現れるところだろう。
加えて、メインキャラクターを変えていないプレイヤーも調整を経ての攻略や対策を積んできているため、とても新鮮で見応えのある試合が多くなりそうだ。
また、プロツアー全体を通して見ると序盤で良い成績を残せるのは非常に大きなアドバンテージとなる。早いうちからポイントが稼げると、サブキャラクターの運用やスケジュールの余裕など選択肢が増えることになる。逆にポイントが稼げない期間が続くと、キャラクターのピックが問題だとしても他のキャラクターに取り組むことそれ自体がリスクとなるのだ。
その点からすると、お互いがどのようなカードを持っているかわからなかったり、仕上がり切っていない序盤でポテンシャルを発揮することが出来るかどうかは重要なポイントだ。
最後に昨シーズンまでのストVはいわゆる「ベテラン」が幅を利かせていた。しかし、シーズンも4年目となり、ストVから台頭してきた若手も着々と経験を積んできている。
“CAPCOM Cup 2018”を制したガチくんも今までと比較すると若い選手ではあるが、彼自体はストIVシリーズのころから知られているプレイヤーだ。
2019年シーズンでは若手が活躍するシーンを期待したいし、可能性は高いとみている。それにベテランが焦りを感じることでシーン全体に活気が出るような刺激的な1年になることを期待していきたい。
担当:ライター ベックス