2018年11月23日~25日、東京都秋葉原にて、SNKの格闘ゲームを扱うユーザーイベント“THE KING OF FESTIVAL 2018”が実施。25日には日本、中国、台湾の『ザ・キング・オブ・ファイターズ XIV』(以下、『KOF XIV』)プレイヤー8名が出場する招待制大会“マスターズトーナメント”が行われ、日本の若手プレイヤー・ラギアが優勝した。大会後のラギアにトーナメントの感想をうかがってきたので、インタビューを掲載しよう。

――マスターズトーナメント制覇おめでとうございます。今の率直な感想はいかがでしょう?
ラギア すごいうれしいです。出場メンバーはみんな、自分から見るとレジェンドプレイヤーばかりなんですよ。あのメンバーの中で自分が勝てたのは、言葉にならないぐらいうれしいです。
――マスターズトーナメントに出場することになったきっかけを教えていただけますでしょうか。
ラギア 今年8月に台湾の格ゲー大会“TWFighter Major 2018”で優勝しまして、その実績がきっかけで出場者として招待いただけました。
――参加選手がレジェンドばかりだったとのことですが、プレッシャーを感じていらっしゃいましたか?
ラギア むちゃくちゃ感じていましたね。招待をいただいたときには「自分本当に勝てるの?」と思ってしまうぐらいでした。本番に備えてキャラクター選択や戦いかたにすごい悩んで、でも答えが出ないんですよ。本番前日の3on3の大会のときには動きがガチガチで負けてしまい、これはもういつも通り楽しんでプレイしようと思い直して、それが結果的によかったのかもしれません。
――1回戦からいきなりXiaohaiが相手でしたが、楽しんでプレイできましたか?
ラギア Xiaohaiさんとの試合では、最初は「危ないことはしないで慎重に……」という気持ちになってしまいましたが、そのままだと3on3の二の舞になってしまうので意識的に遊び心を出しました。Xiaohaiさんは自分のプレイにすごい自信がある人だから「ここはこうしてくるでしょー」というような、一点読みの選択肢でダメージを奪えたのが大きかったですね。
――なるほど。では事前にかなり対策などを準備していたのでしょうか?
ラギア はい、あのトーナメントの1回戦で負けたら、ルーザーズを勝ち上がれる自信がなかったので、かなりXiaohai戦に備えてきましたよ。駆け引きをイメージトレーニングしてみたり、ふだんの野試合でXiaohaiさんを想定してみたり、できることはやってきました。もちろん本番では想定していないことが起こりましたが、それらのおかげでうやむやにできた部分もあり、事前の準備は大きく活きましたね。
――トーナメント中はXiaohai、ZJZ、ETの海外勢全員とあたりましたが、日本のプレイヤーとの違いは感じましたか?
ラギア 日本勢とはゲームの詰め方がぜんぜん違います。日本のプレイヤーは強い技を数字で考えることが多いですが、海外勢は数字は基本なだけで、数字にこだわらずに自分の信じた技を出してきます。「この瞬間に迷わずにコレを選ぶの?」と驚くぐらい、信じた技を一瞬で判断して出してくるところが、日本勢と大きく違う部分ですね。
――グランドファイナルでは先に2試合を落として追い込まれました。そのときの心境はいかがでしたか?
ラギア ETさんに2回負けてこのまま終わっちゃうのかなと思いました。でも『KOF』は3対3の対戦なので、巻き返せるポイントが必ず来ます。2-0の試合カウントは気にせず、ひたすら読み合いを楽しむことに集中しました。そうして気がついたら勝ち星が追いついていたって感じですね。
――2連敗の後に6連勝の大逆転でしたよね。
ラギア はい、連勝中は流れに乗ってたくさん読み合いができて、かなり楽しかったですね(笑)。最後の試合でETさんにナジュドを出されたときはまったく想定していなくて驚きましたが、余計なことは考えずに“ナジュドと戦う”ことだけを意識したらうまくいってよかったです。
――ありがとうございました。最後に読者に自由なコメントをお願いします。
ラギア 『KOF』は昔からやってる古参プレイヤーが強いですが、若いプレイヤーにももっと『KOF』にチャレンジしてみてほしいです。自分がこういった結果を残せるぐらいですし、若い人たちにもっと『KOF』を楽しんで欲しいと思います!