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【レインボーシックス シージ】世界大会‟プロリーグ シーズン8 ファイナル”観戦ガイド 野良連合など各チームの特徴をeiNs ShiNが解説

レインボーシックス シージ』プロリーグ シーズン8世界王者を決める‟Pro League Season 8 – Finals”が、いよいよ2018年11月17日(土)~18日(日)にブラジル・リオデジャネイロで開催される。

本大会は、ヨーロッパ、ラテンアメリカ、北アメリカ、APACリージョンで行われたプロリーグの各上位2チームが出場し、シーズン8の世界王者を決める世界規模大会だ。

参加チーム(括弧内は拠点リージョン)

  1. Fnatic(APAC)
  2. 野良連合(APAC)
  3. Rogue(北アメリカ)
  4. Evil geniuses(北アメリカ)
  5. FaZe Clan(ラテンアメリカ)
  6. Immortals(ラテンアメリカ)
  7. G2 Esports(ヨーロッパ)
  8. Mock-it Esports(ヨーロッパ)

ここでは、‟プロリーグ シーズン8 ファイナル”観戦ガイドとして、悲願のAPAC王者となった野良連合、そして野良連合と再戦を果たすRogue、復活を果たしたブラジルチームのFaZe Clanなど出場8チームの情報や大会の見どころを、eiNs所属『レインボーシックス シージ』プロプレイヤーのShiN選手が解説します。

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ShiN
Twitter:@shinreins09/eiNs Twitter:@einsr6
『レインボーシックス シージ』プロプレイヤー。チーム‟eiNs”創設者・リーダー。
戦績:2017 NVIDIA GeForce Cup 優勝2017 UBI day国内大会 2位2017Pro League Year 2 Season 3 – Asia Pacific(アジア太平洋大会)優勝2017Pro League Year 2 Season 3 – Finals(世界大会)5-82017 JCG Master Monthly Ops – December 2017 2位2017Six Invitational 2018(世界大会)9-122018 Pro League Season 7 – Asia Pacific 4位2018 Pro League Season 8 – Asia Pacific 3位

Q:Fnaticを破りAPAC1位となった野良連合ですが、予想できた順位だったか?
A:正直予想外でした。

ジャパンサブリージョンのプロリーグプレイオフや首位決定戦など、オンライン上の試合を見た限りだと、まだまだ粗があり正直厳しいのではないかと予想していました。しかし、APAC Finalsまでの約1ヵ月間で、かなりの練習を積んだ結果がAPAC Finals決勝では表れていました。

ですが、今回のAPAC Finalsは地元日本での開催でホーム戦です。野良連合の選手全員の調子もよく、選手ひとりひとりが活躍していたので相乗効果を生み出し、チームとして最高のパフォーマンスを見せてくれました。

APAC Finalsで野良連合は、複雑な作戦ではなくシンプルな作戦を組み、自分たちのエイムやピークタイミングに多くの時間をかけて練度を上げ、攻略されにくいスタイルを確立したと思います。

決勝戦のFnatic戦で顕著だったのが、‟相手がしたいことをさせない撃ち合いの強さ”という場面が多くみられたことです。また、シンプルな動きの精度が高いため、Fnaticは攻略できなかったように見えました。

Q:野良連合は、新たにReyCyil選手とPapilia選手が加入したが、どう強化されたか?
A:爆発力の強化です。

ReyCyil選手とPapilia選手が入ることによって、Sengoku Gamingで培われてきたノウハウ、そして爆発力が強化されたと思っています。両者とも対戦したときに感じるのは、ともにノっているときの撃ち合いはかなり強いことです。

なお、野良連合の戦術スタイルには大幅な変更はなく、前目のラインの維持力(前線の維持)が強化されたものだと思います。

以前の野良連合だと、例えば前線ラインが落ちてきたときに、再度押し上げていく動きがほとんど見られませんでした。しかし、Sengoku Gamingで活躍していたPapilia選手がとくにその動きをしていたので、全体に作戦の変更ではなく作戦の中で出来る幅、そしてチームの一体感が増したのではないでしょうか。

‟前に行くならチーム全員で行く。行かないなら全員で行かない。”そういった歩調を合わせる一体感が生まれたと思います。

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Q:野良連合でキーとなる選手は?
A:Merieux選手に加え、Reycyil選手だと思います。

まず、Merieux選手はご存知の通り国内だけではなく、世界においても撃ち合いの強さ(制圧力)が認められているほどの強い選手です。8月に行われた世界大会‟Six Major Paris”でも、安定して多くのキルを取りました。

現在、そのMerieux選手がインゲームリーダーとしてチームの頭脳になっています。彼のタイミングを図るセンスは抜群で、チーム全員に攻めるタイミングを伝えることで、作戦は同じでも新たな野良連合として機能しているのではないかと思います。

Reycyil選手は、試合中ムードメーカー的存在です。彼がノってるときは、チームを鼓舞し士気を上昇させていました。ただ、Reycyil選手にとって世界大会は初めての舞台となります。ブラジルでの世界大会は僕自身経験した限りとてもアウェイな状況下になり、そういった環境でもいつも通りムードメーカーになれるかがカギになります。

一方、Papilia選手は世界大会の出場経験もあり、長年ともにプレイしてきたReycyil選手が不調の時には、励ましてあげてふたりでカバーしあうといいのかなと思います。

JJ選手はハードブリーチャーやサポート系オペレーターをよく使用するので、ほか4人が陣中に攻めに行っている中で歩調を合わせてサポートできるか、また相手やチームをしっかり見れる立場にいて、冷静な判断が下せるかが注目点です。

最後に、Wokka選手は前回プロリーグ シーズン7 ファイナルのRogue戦で、世界に実力を見せつけました。再戦となるRogue側もかなり厄介に思っているはずです。Wokka選手が生き残っているラウンドの勝率というのは高い傾向にあるので、最初のデスをいかに減らし、自分のやりたいプレイをできるかが注目点です。

Q:野良連合は、Rogueとの再戦になります。ずばり試合結果予想を。
A:野良連合に分があると思います。

現在のRougeは、Six Major Paris以降Geoo選手とBryan選手に代わり、Shuttle選手とSupr選手が入りメンバーチェンジされています。基本的な作戦主体は変えていませんが、野良連合がRogueに勝つにはeasilyy選手とSlush選手を封じられるかどうかです。
とくにShuttle選手は、前回のシーズン7 ファイナルでトップの成績を残しているので、要注意でしょう。

前回のシーズン7 ファイナルとは違い、Rogueは野良連合の作戦や動きの傾向を入念に調査していると思います。先ほども述べた通り、相手の傾向を分析して対抗策を生み出しても、最後は撃ち合いに勝てなければ攻略できないシンプルかつ強い戦術を野良連合が得意としているので、Rogueは野良連合を簡単には攻略できないはずです。

野良連合には、油断せず相手のことをよく分析して1回戦目に挑んでもらいたいです。

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Q:野良連合は初戦、どう戦っていくべきか?
A:初戦に全力を注いで欲しい。

初戦に全力を注ぎ、まず1回戦を突破してほしいです。また、アナリスト陣には初戦のRogue戦以降の準備(分析)をして頂きたいです。

Rogueに勝つと、準決勝でFaZe Clanとあたる可能性が高いでしょう。ここが鬼門です

昨年、サンパウロで行われたプロリーグ ファイナルでは、当時のBlack Dragon(現在のNinjas in Pyjamas)がPENTA Sports(現在のG2 Esports)を下したように、ブラジルのチームは地元の声援を受けていつも以上のパフォーマンスを出します。

自分たちeiNsは、サンパウロで行われたプロリーグ ファイナルでFaZe Clanに完敗しており、彼らの撃ち合いの強さは世界的にもトップレベルだと実感しました。野良連合は準決勝でFaZe Clanと当たった場合、とにかくアウェイの雰囲気に負けないようにしてほしいです。

FaZe Clanについてもう少し補足すると、FaZe ClanはSix Major Paris以降にGohan選手→Yoonah選手にメンバーチェンジしています。cameram4n選手とGohan選手はオフライン大会で喧嘩をしてしまうことが多かったので、そのための交代だと思います。

その後、プロリーグ シーズン8後半の試合では、FaZe Clanは負けなしでいつもの調子を取り戻したと思います。ですので、シーズン8 ファイナルの優勝候補といっても過言ではないと思います。

 

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Q:現在のメタ(オペレーター構成)について。引き続きLionはBANされるか?
A:LionのBAN率は非常に高いです。

Lionがいると、リテイクやカバータイミングを止められてしまう(EE-ONE-Dで動きを把握されてしまう)ので、防衛側としてはやりたいことができない状況となります。ですので、攻撃側ではLionのBAN率が高くなるでしょう。

また、割職と言われる壁を破壊できるオペレーターや、Dokkaebi、CapitaoのBANも見られることがあります。

防衛側はEcho、MiraのBAN率が非常に高いです。Echoは妖怪ドローンを2つ所持しており、なおかつ妖怪ドローンが透明化する厄介なオペレーターです。Echoのアンチピックとして攻撃側がIQをピックするよりなら、初めからEchoをBANしてしまう傾向が多くなりました。

Clashについては、銀行などマップによっては攻撃側の進行ルートの邪魔ができるオペレーターとなるのでBANされることがありますが、それほど多くはありません。

また、Six Major Parisで野良連合は、相手チームにMerieux選手対策としてAshをBANされました。このように、よほど爆発力がある・もしくはそのオペレーターをBANすればチーム全体の勢いが無くなると分析された結果、ターゲットBANされることも、引き続き考えられます。

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Q:Fnatic、Evil Geniuses、FaZe Clan、Immortals、Moch-it Esports、そして最強と言われるG2 Esportsの注目選手は?

A:Magnet選手がキーとなるFnatic

Fnaticは、チームとしてAPAC地域で世界大会出場経験を一番多くもったチームです。世界各地でブートキャンプをするほか、相手の研究もかかしません。更に相手チームを分析して新たなメタや戦術を作る柔軟性のあるチームなので、非常に強いチームです。ムードメーカーでありインゲームリーダーのMagnet選手を中心として動く傾向にありますが、Magnet選手は前回のシーズン7 ファイナルでは不調だったようで、よってチーム全体として沈んでしまっていました。そういった点かた、良くも悪くもMagnet選手次第で結果が変わると見ています。

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A:いまだ2位止まり。今度こそ優勝を狙うEvil Geniuses

Six Major Paris準優勝のEvil Geniusesは、サポートとして優秀かつ柱であったBCが突如チームを離脱しました。これにより、コーチになる予定だったNecroxが、現在選手に復帰しています。

また、新たにRogueからGeooを加えていますが、彼はBCとはタイプの違う選手です。これまでBCが行ってきた役割をCanadianが代わりに受け持ち、Geooがフラガーとして活躍しています。

Evil Geniusesは、Six Major Paris決勝戦は不調に終わり、いつものEvil Geniusesらしさを見ることなく終わってしまいました。Evil Geniusesはいくつも作戦を使うのではなく、手持ちの作戦の練度・精度を徹底的に上げていくチームです。爆発力はあまりありませんが、安定度は随一のチームでしょう。

しかし、いまだG2 Esportsの壁を越えられず2位という悔しさを幾度となく味わっているので、「今回こそ」という気持ちは強いに違いありません。

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A:ホーム戦で爆発力に期待できるFaZe Clan

FaZe Clanは、毎回、レベルの高いラテンアメリカリージョンを通過し世界大会に出場している、実力を持った世界的強豪チームです。

プロリーグ シーズン8(ラテンアメリカリージョン) では、前半4位から後半では1位に昇り詰め、調子を上げています。また、Yoonah選手はサポーターとして優秀で、先述したとおりGohan選手とCameram4n選手の間にあった揉めごとも今回はなさそうなので、これまで以上に安定した試合運びができる環境となりました。

マップの研究量も多く、本大会ではホーム戦となるので、いつも以上のパフォーマンスを見せてくれるでしょう。

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A:斬新な作戦を持つImmortals

ブラジルチームのImmortalsは、Team Liquidから離脱した選手が2名在籍しており、ほかのチームでは見ないような斬新な作戦をとってくるチームです。8月に行われたSix Major Parisは初めての世界大会だったこともあり予選敗退に終わりましたが、今回は世界規模大会2回目かつホーム戦となるので、ハイパフォーマンスが期待できそうです。

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A:Mock-it EsportsはKS選手がキープレイヤー

以前のOrglessのメンバーで構成されたMock-it Esportsは、Aceez選手が離脱し新たにkorey選手が加わりました。彼らも、プロリーグ後半ではG2 Esportsと引き分けるほどの実力を見せ、Team Secretを押しのけてヨーロッパリージョン2位で世界大会進出を決めた、粘り強いチームです。
研究量が多く多彩な作戦を持っているチームで、とくに新加入のkorey選手、PENTA Sports(現G2 Esports)にて活躍していたKS選手がキープレイヤーとなるでしょう。

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A:前回苦汁を飲んだブラジルの地に再度挑むG2 Esports。

そして最後に現在の世界最強と謳われるG2 Esports。彼らの研究量、連携は世界で見ても頭一つ抜けています。基本がしっかりしており、カバーリングも早く、さらにコーチのShasを中心に相手の研究もかかしていません。

現状G2 Esportsレベルのチームは見当たりませんが、今回はYear2 シーズン3 ファイナルで苦汁を飲んだブラジルの地での再戦となります。今回も、ブラジルのチームにかなり苦戦させられると予想しています。

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Q:そのなかでも注目すべきチームは?
A:ズバリFaZe Clan。最強と言われるG2 Esportsには弱点が見られる。

G2 Esportsは優勝候補の筆頭ですが、彼らは爆発力のあるチームを苦手としています。シーズン7 ファイナル決勝戦でTeam Liquidに敗れたときも、まさにその状況でした。

また、2017年に行われたプロリーグ Year2 シーズン3ファイナルでも、ブラジルチームBlack Dragonに負けています。つまり、ブラジルのチームを苦手にしているのではないでしょうか。

G2 Esportsはカバータイミングと戦術の高さは世界一ですが、選手個人個人で負けてほしくない場面での撃ち合いで負けてしまった場合、苦戦している傾向が見られます。キープレイヤーのGoga選手とPengu選手がやられてしまうと、一気に流れをもっていかれがちです。

FaZe Clanは、ブラジルプロリーグでかなりよい成績を収めてファイナルに駒を進めています。そのため、FaZe Calnを最有力としました。

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Q:過去5回世界大会出場を決めている日本。ここまで活躍できるAPAC強豪国になれた要因は何だと思うか?
A:世界大会の出場経験が活きているからです。

プロリーグ Year2 シーズン3にeiNsが世界大会に出場以来、2019年2月に行われるSix Invitationalを含めると6回連続で日本チームが世界大会に出場することになります。これはアジアでも最多となります。

世界大会に行けば必然的に注目度は増しますし、ほか国内チームに強い刺激を与えることができます。それが相乗効果を生み出して、このように日本が毎回活躍しているのだと、いちプレイヤーとして感じています。

また、当時eiNsに所属していた世界大会出場メンバーがSengoku Gaming、野良連合と各チームに分散しており、世界大会での経験をさまざまなチームに伝えているのも大きな点だと思います。

世界大会というのは、その場に立った人にしかその雰囲気は分かりません。世界大会出場者とともに考えてプレイしたり、対戦したりすることによって、日本はレベルアップをしているのだと思います。

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Q:プロを目指すプレイヤーは、どういったところに注目したら参考になるのでしょうか?
A:戦術理解度です。

FPSゲームですから、エイムに着目することは間違っていません。しかし、エイムの強いチームが、必ずしも強いのかというと答えは「No」です。

最強と言われているG2 Esportsは、エイム力も確かにあるのですが、それ以上に戦術理解度が非常に高いのです。相手の攻め方・守り方を見て全員が判断する、5IGLsと呼べる動きを常にしてくるのがG2 Esportsですし、動きに迷いがありません。

時には間違うこともありますが、選手個人個人が失敗を恐れず高い判断を常に下しており、相手の一歩先を常に行くことができているのが強いチームの特徴です。撃ち合いの強さ以上にそういった面を見ていくと、今後プロ選手を目指す方にはいい知識となると思います。

Q:カジュアル層が意識して見るべきポイントは?
A:会場の雰囲気と選手のプレイ状態です。

今回世界大会が行われるブラジル・リオデジャネイロは、オリンピックで使用されたスタジアムを用い、1.2万人の観客が入ります。同じくブラジルで行われた世界大会に出場した自身の経験からすれば、「サッカーのワールドカップ(アウェイ戦)」のような雰囲気でした。

ですので、そういった会場の雰囲気や観客の盛り上がり具合を見ると、おもしろいと思います。

選手のプレイ状態ですが、世界大会の緊張感を受けてどのようにプレイしているのか、またプロとしてどのように試合に臨んでいるのかを、配信中の選手カメラから伺い考察することで楽しめるでしょう。

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2018年8月開催 Six Major Parisより

プロリーグ シーズン8 グローバルファイナル

  • 開催日時:2018年11月17日~18日(現地時間)
  • 開催場所:ブラジル・リオデジャネイロ ジュネス・アリーナ
  • フォーマット:シングルエリミネーション/BO3
  • 賞金総額:$275,000(約3080万円)
  • 配信ページ:Twitch(英語)、Youtube(日本語)
  • 実況:ふり〜だともぞう
  • 解説:Okayama、スペシャルゲスト

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編集:編集部 工藤エイム

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