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【R6S】「esports市場を福岡から盛り上げたい」を実現した、九州PCゲーマー交流拠点‟SG.LAN”【インタビュー】

2018年6月10日、福岡県筑紫野市に突如オープンした、esports専門ネットカフェ“SG.LAN”。こちらは、プロゲーミングチームSengoku Gamingが運営しており、チームの活動拠点にもなっている。

サムネ

“esports専門”と聞くとややかしこまった印象だが、その本質はゲームセンターに近く、ふらりと気軽に立ち寄ってハイスペックなPCでゲームが遊べる施設。また、Sengoku Gaming Extasy所属のプロ選手がスタッフとして勤務しており、利用客が交流できることも特色のひとつとなっている。

本稿では、7月21日に“SG.LAN”で開催されたメディア向けお披露目会に参加した筆者が、利用者目線からその全貌を詳しくリポート。記事末にはSengoku Gaming代表の岩本良祐氏へのインタビューも掲載しているので、ぜひ最後までお付き合いいただきたい。

MSI製ゲーミングPCに、144Hz湾曲モニター完備

“SG.LAN”があるのは、福岡県の西鉄福岡(天神)駅から急行で約20分の西鉄二日市駅。駅からは、歩いてわずか2分足らずと目と鼻の先だ。

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店内に入ると、広々としたフロアに40台ものMSI製ハイスペックゲーミングPCがズラリ。専用サイトでの会員登録と本人確認を済ませれば、これらが3時間1000円で使い放題という夢の空間が広がっている。

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マウスは軽量で使い勝手のよい、MSI製“CLUTCH GM10”。マウスパッドは日本未発売品だ。
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プレイヤーを包み込むように画面が弧を描いているため、画面端の情報まで逃さず視認できる。

リフレッシュレート(1秒間の画面の更新回数)は144Hzなので、一般的な60HzのPCモニターを使っている人なら驚くべき“ヌルヌル感”を体験できる。絶対にびっくりするはずだ。

最初からインストールされているゲームは、『レインボーシックス シージ』(以下、『R6S』)をはじめ、『PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS』、『ストリートファイターV』など多数。これらのタイトルを購入済みの、PCゲームプラットフォーム“Steam”アカウントがあればすぐにプレイ可能。

“Steam”のアカウントを持っていない人でも『フォートナイト』や『リーグ・オブ・レジェンド』など、基本プレイ無料のゲームが用意されているので安心してほしい。

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こちらが受付。毎回の利用申請は必要なく、着席してログインするだけでゲームを開始できる。
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ドリンクや軽食も販売されており、PC利用と同じく会員IDに現金をチャージして購入するシステム。1円=1ポイント計算。
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コーヒーメーカーが設置されているのも、コカ・コーラ社からスポンサードを受けるSengoku Gamingならでは。
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MSI製のハイエンドゲーミングデバイスも展示されており、先着順でレンタル可能。ぜひ、使用感を確かめてみよう。

 

Sengoku Gaming代表・岩元良祐氏インタビュー

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Sengoku Gaming代表の岩元良祐氏(写真右)と、副代表の松本孝眞氏(写真左)

――まずは、チームの成り立ちから教えていただけますか?

岩元良祐氏(以下、岩元氏) 僕はもともとハードゲーマーで、大学時代にPS3の『メタルギア オンライン』(以下、『MGO』)をやり込み、日本トップクラスのチームにも所属していました。大学を卒業して、いったんゲームからも離れていたのですが、2年ほど前に『R6S』のプレイステーション4版を始めて、どっぷりハマってしまいましたね。当時はプロチームが少なく、「僕らにもプロ参入のチャンスがあるのでは?」という考えがきっかけでした。

――選手たちはどのように募集したのでしょうか?

岩元氏 いま所属している選手たちも、ほぼ『MGO』や『R6S』をプレイしていたときのメンバーや、知り合いの子たちですね。「自分たちだってプロになれるでしょ。マネジメントは僕がするから!」と声をかけて。ちなみに、『MGO』時代は副代表の松本が上司で、僕が雇われだったんです(笑)。

――“SG.LAN”を福岡に作り、Sengoku Gamingの拠点とした理由は何でしょうか?

岩元氏 やはり現状、東京や大阪などの都心部でしかesportsのイベントがないからですね。僕らSengoku Gamingが中心になって九州でイベントを興し、「esports市場を福岡から盛り上げていきたい!」という思いがあります。

――これだけの規模のゲーミングカフェを作るには、資金調達も大変だったかと思いますが?

岩元氏 僕は鹿児島の出身で、水産の会社を経営しつつ、漁業組合の組合長もやっているんです。なので、水産業の資金がメインになっていますね。地元議員さんや、行政にも顔が利く面もあるので、うまく連携しつつesportsを発展させていきたいと思っています。

――立ち上げから間もない中ですが、“SG.LAN”の収益部分についてはいかがですか?

岩元氏 お客様からの収益は、正直なところ「あればいいな」というような格好です。それよりも、PCメーカーさんやゲーミングデバイスメーカーさんたちのPRの場所として、“SG.LAN”自体にスポンサードしてもらおうという形で進めています。というのも、福岡ではゲーミングデバイスを、実際にゲームを起動して使用感を確かめられる場所がありませんから。

――“SG.LAN”に、Sengoku Gaming Extasyの選手たちがスタッフとして勤務している理由は何でしょう?

岩元氏 プロゲーマーはゲームをすることが第一の仕事ですが、「ただゲームだけをやらせてもな」という思いもありまして。たとえば、1日のうちの4時間は、実際のファンの方々と交流して、しっかり「自分はこういう選手です!」というのをアピールしていくのが、今後プロゲーマーとして続けていくうえで大事なのではないかと。大会やイベントでしか会えないというのではなく、イメージとしては「会いに行けるプロゲーマー」です。

――選手たちをスタッフとして起用してみて、どのようなメリットがありましたか?

岩元氏 先日、SuzuCが真剣な顔でレジのPCに向かっていて「がんばってるな!」と思ったら、じつはゲームをしていた……なんてこともあったんですが(笑)。実際、Papiliaが“Six Invitational”でMVPに輝いたときに、「おめでとうございます!」と差し入れをいれてくださるようなファンもいました。熱心なファンを獲得できているので、選手としても、より一層練習に打ち込めるという相乗効果が生まれていると思います。

――ちなみに、選手たちのスタッフ勤務はどのような契約になっているのでしょうか?

岩元氏 “SG.LAN”での勤務は、社員ではなくパートタイム契約になっています。それとは別に、プロ選手としてチーム契約を結び、月給制で支払うという形態ですね。

――『R6S』部門以外のチームについても、現在どのような状況か教えていただけますか?

岩元氏 始めは『R6S』部門のSengoku Gaming Extasyと、『PUBG』部門のSengoku Gaming Surviveの2チームでスタートし、いまは『スプラトゥーン2』、『フォートナイト』など全8チームが存在します。SNSなどのフォロワー数で言えば、『スプラトゥーン2』部門のSengoku Gaming Fenixがダントツです。

――最後に、“SG.LAN”の今後の展望について教えてください。

岩元氏 “SG.LAN”に関しては、福岡大学や九州大学などのサークルの学生さんが訪れてくれています。そういった学生大会の運営のお手伝いでしたり、将来プロゲーマーになりたい若い人の支援などで、esportsの発展をサポートしていければと思っています。また“SG.LAN”だけでなく、こういったesports専門ネットカフェの需要が各地で高まってくれればうれしいですね。

――Sengoku Gamingの展開についてはいかがでしょう?

岩元氏 チームとしては、もっとたくさんの企業さんに注目していただいて、ほかのプロスポーツと同じくらいの年俸を選手に稼いでもらいたい、というのがあります。esportsを盛り上げるためには、何よりも選手が稼ぐことが重要だと思っていますので。ゆくゆくは、Sengoku Gamingから100万円、1000万円プレイヤーを排出していくことが目標です。

ライター:山本雄太郎

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