8か月に及ぶ『鉄拳』の国際トーナメントシリーズ“TEKKEN World Tour”(鉄拳ワールドツアー)(以下、TWT)。TWT公認のチャレンジャー大会“ADFT IX”が、2018年6月23~24日の2日間スペインのバルセロナにて開催された。ヨーロッパの強豪が集まった大会は、イタリア在住の日本人ティッシュもんが優勝した。なお、そのほかの日本勢や韓国勢の出場はなかった。
ADFT IX
■日時:2018年6月23日、24日
■場所:スペイン・バルセロナ
■グレード:チャレンジャー
■大会形式:ダブルイリミネーション
■賞金:Prize Pool Bonus 1000ドル
■配信チャンネル:Twitch
※トーナメント表
参加者:92エントリー、日本人はティッシュもんが参加(イタリア在住)
※大会公式サイト
【大会結果】
順位 | プレイヤー | 獲得ポイント |
1位 | ティッシュもん(マスターレイヴン)[イタリア] | 150 |
2位 | Fergus(飛鳥、ラッキークロエなど)[アイルランド] | 100 |
3位 | Kaneandtrench(吉光)[イギリス] | 75 |
4位 | Kalak(リリ)[フランス] | 45 |
5位タイ | Banbino(一美) | 25 |
5位タイ | Fireblade(仁)[フランス] | 25 |
7位タイ | Ghirlanda(ジョシー)[イタリア] | 10 |
7位タイ | Super akouma(豪鬼)[フランス] | 10 |
スペインで開催された“ADFT IX”。
ティッシュもん、Kaneandtrench、Super akoumaなどのヨーロッパを代表する強豪選手が一堂に会した。グランドファイナルは、ティッシュ[W]vs.Fergus[L]。

ウィナーズファイナルでもこの組み合わせは行われており、ティッシュもんが3-1で勝利している。
Fergusは、グランドファイナルの初戦を“飛鳥”で落としたところでキャラクターを“ラッキークロエ”に変更。ティッシュもんの怒涛の攻めに対し、勝負所の“レイジアーツ”(体力が少ない時に相手の技を受け止めて出せる大技)が炸裂。

その後も要所でFergusはジャブやワンツーなどの細かい技で相手の攻め手を狂わせては、要所のコンボ始動の大技を当てていくことでティッシュもんに食らいつくが、細かい技のダメージ蓄積と壁を絡めたコンボダメージの総量の差でティッシュもんが今期TWT予選では2度目の優勝を決めた。

■優勝選手解説
ティッシュもん(Tissuemon)
おもなプレイ地域・コミュニティー:イタリア
所属チーム:Cyberground Gaming
おもな使用キャラクター:マスターレイヴン
『鉄拳5』時代に大阪を拠点とし、全国的にその名を轟かせていた。海外留学を経てイタリアへ移住、プロ契約を結び、TWT Finals 2017にも進出。マスターレイヴンの動きを引き出すために多彩な技を使いこなし、いまだ衰えぬ超反応を武器に速い試合展開を制していくプレイスタイル。
記者の目
今期TWT予選では、ウィナーズファイナルで当たった後にグランドファイナルでも同じ組み合わせになることが多いが、そのほとんどでウィナーズ側が勝利している。
グランドファイナルでの勝利条件は、ウィナーズ側は3勝×1セットだがルーザーズは3勝×2セットの取得が必要となるダブルイリミネーション方式はルーザーズが不利に見えるが、ルーザーズ側が1セットを取ったところから勢いそのままにウィナーズ側を逆に追い詰める形で逆転優勝というのも珍しくない展開だ。TWTが2年目ということもあり、選手たちの精神的な強さの成長も大会結果に反映されているのかもしれない。(ライター:ゼウガル)