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【OW】アジア太平洋地域のプロリーグへ挑む‟YOSHIMOTO ENCOUNT”に台湾で密着

オーバーウォッチ コンテンダーズ・パシフィックのチーム一覧が発表された時に”YOSHIMOTO ENCOUNT”名前を見つけ、さらにそこには”Aktm選手”の名前もあった。”YOSHIMOTO”とは何を意味しているのか、その時はさっぱりわからなかったがワクワクしたのを覚えている。

2018年3月22日から5週間に渡って台湾にて開催されるアジア太平洋地域のオーバーウォッチ公式大会オーバーウォッチ コンテンダーズ・パシフィック(Overwatch Contenders 2018 Season 1: Pacific)。そこ日本から唯一参加しているチーム”YOSHIMOTO ENCOUNT”に密着取材を行った。彼らのインタビューを交えつつ、オーバーウォッチコンテンダーズ・パシフィックについて綴っていこうと思う。

アイキャッチ_R_R_R_R

 

新たに3名の選手を加えて7名で挑む

この大会に挑む選手は、YOSHIMOTO ENCOUNTの前身“AKIHABARA ENCOUNT NG”から在籍しているHow2、HAYAMIN、Mafin、Masonの4名に加えて、Sa1nt、Aktm、Bepが加わった7名である。

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Mason
Mafin_R_R_R
Mafin
HAYAMIN_R_R_R
HAYAMIN
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Aktm
BEP_R_R
Bep
Sa1nt_R_R
Sa1nt
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HOW2

 

2018年3月24日(土)、が行われる日に宿泊している施設から試合会場まで同行させていただいた。選手同士は長く連れ添った仲間のように雰囲気が良く、メンバーのほとんどが若いということもあって、とにかく元気一杯という印象。新旧メンバーの不一致感は感じ取れない。

普段顔を合わせないプレイヤー同士が海外で一堂に会すため、テンションが上がっているのだろう。勢いは充分だ。

「みんなのノリが以前所属していたUSG Iridata時代と違うんです。若いなって思います。USG Iridataは平均年齢25歳くらいだったんですけど、よしもとエンカウントには18歳の選手もいますし、みんな元気ですね。ついていくのは、ほんの少しだけしんどいです(笑)」(Aktm)

YOSHIMOTO Gamingの一員となり、YOSHIMOTO ENCOUNTへ

コンテンダーズチーム一覧
オーバーウォッチ コンテンダーズ・パシフィックの出場チーム

 

彼らは元々“AKIHABARA ENCOUNT NG”というチームだったのだが、YOSHIMOTO Gamingの一員となり、“YOSHIMOTO ENCOUNT”として出場することとなった。オーバーウォッチ コンテンダーズ・パシフィックへの出場権利(吉本興業とパートナーシップを結んでいるLibalentが保有していたもの)と、台湾の滞在費の援助が行われているという

関西出身なんですけど、吉本興業さんには親しみがあるもののとくにプレッシャーにはなっていません。吉本興業さんが力を貸してくれなければ、いま台湾にいないと思いますし、本当に感謝しています」(Aktm)

オーバーウォッチ コンテンダーズ・パシフィックに出場したい日本チームにとって、大きな壁となっているのは、自己負担となる台湾への渡航費と滞在費である。おおよそ、1ヵ月で300万円ほどと言われる滞在費は日本のどのチームにとっても厳しいのが現実だ。

台湾での生活に苦労する選手も

彼らは試合会場から1時間半ほど電車に揺られた場所にある中壢駅から、徒歩15分ほどの距離にあるesportsプレイヤー専用に特化したのゲーミングホテル”愛電競旅館”に宿泊をしている。今大会の優勝候補ともいわれるBlank Esports(オーストラリア)とも同じ宿泊先であるだ。2人1部屋で部屋には2台のゲーミングPCが設置され、、練習はそのPCにて行われる。1ヵ所に集まるわけではないが、部屋が隣同士なのでフィードバックも気軽に行える。

「寝て起きてすぐにプレイできるので、ネットカフェで練習するより断然良いですね」(Aktm)

中壢駅周辺は比較的繁華街で、チェーン店や雑貨屋、娯楽施設などもあり過ごしやすい環境かもしれない。(日本の吉祥寺をイメージしてもらえればわかりやすいと思う)

中駅周辺_R_R
駅に向かって歩く選手たち

 

一日のタイムスケジュールは11時頃に起床し、13時までに食事を済ませ、13時から15時が個人練習を行い、そこから17時までスクリムを行う。その後、個人練習や休憩して、21時~23時から再度スクリムを行って、フィードバックを25時まで行い、そこからさらに各自練習を行う。就寝時間は3時~6時と個人によってバラバラだ。

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ホテルから会場までの距離を同行した際に”食事”、”試合時の会場までの移動”など、さまざまな課題を抱えていると感じた。この台湾に馴染むことができるのかが、選手たちの課題になってくるだろう。

食事に関しては、中国料理によく使用される香辛料”八角”の風味が苦手な選手が多く、ストレスになっている様だった。選手からは「日本に帰りたいとは思わないけど、日本食が食いたい」と弱音が漏れることも。食事はホテル近くにあるコンビニエンスストアやサンドウィッチチェーン店で済ますことが多く、個別に食事を採っているという。

切符を購入する選手たち_R_R

また、会場まで1時間半という距離を満員電車に近い状態で会場へ向かわなければいけない。

「(試合会場までの距離は)遠いですね。1時間半立ちっぱなしは足が痛くなります。土曜日だと座れないんです。せめて座れればいいのですが(笑)」(Sa1nt)

 

会場に到着した時には少し疲れた顔をしていたが、若さからなのかすぐに元気になり、行われていた”DeToNator vs MACHI ESPORTS”の試合を観て選手間で意見の交わし合いを行っていた。

デビューとなる”XAVIER ESPORTS”との闘い

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大会はコントロール・ハイブリッド・アサルト・エスコートの4試合が行われ、引き分けとなった場合はタイブレークとしてコントロールマップで試合の決着がつけられる。
詳しい試合内容は割愛するが、YOSHIMOTO ENCOUNT vs XAVIER ESPORTSの試合は、最初の2マップをXAVIER ESPORTSに取られ、その後の2マップをYOSHIMOTO ENCOUNTが取り、スコアを引き分けまで持ち返す展開になった。第5マップへもつれ込むものの、ここを勝ちきれずにこの試合を落とす形となる。しかし、選手からは悲観的な声が聞こえてこなかった。

正直ストレートで負けることも想定していたのでこの結果で自信がつきました。俺たち戦えるんだって。最初に2本とられた時もチームの雰囲気は悪くならなかったんです」(HAYAMIN)

「オフラインの状況を経験していない選手がいる中、初戦からはしゃいでプレイできたので良かったんじゃないかなと思います。負けた原因が各自のミスが原因で各自が注意していけばどうにかなると思います」(Aktm)

ライバルを倒して優勝を目指す

グループ分け画像

YOSHIMOTO ENCOUNTと同じGroup BにはBlank Esports、 Xavier Esports、MEGA、LogitechG ABANG、OneShineというチームが並ぶ。このグループステージを突破すれば、プレイオフに進出し、DeToNatorなどとぶつかることになる。

「必ず勝たなければいけないライバルは”LogitechG ABANG”と優勝候補の”Blank Esports”です。このチーム勝ってグループリーグを突破したいです」(Mason)
「Aktmさん、Blank Esportsは宿敵だよね」(HAYAMIN)

オーバーウォッチワールドカップでAktm選手が所属する日本代表は、Blank Esportsのメンバーで構成されていたオーストラリア代表に敗れている。その時の悔しさはいまでも忘れていない様だ。

「Blank Esportsはワールドカップからメンバーが2名ほど変わっています。同じホテルですが交流はありません。ライバルで敵なんで(笑)」(Aktm)

「目標は?」と聞くとAktm選手が食い気味に「優勝です‼︎」と答えてくれた。そしてすぐにHAYAMIN選手から「まずは1勝ですね」と続く。しかし、この「まずは1勝」という壁が厚い。いままでの“Overwatch Pacific Championship”に出場した日本チームが叶えられなかったことでもある。この1勝を取り、ぜひ日本勢の悲願を達成して欲しい。

現在のランキング

次のYOSHIMOTO ENCOUNTの試合は、3月31日 20:00からMEGAとの対戦が待っている。MEGAもオーバーウォッチワールドカップ タイ代表を擁する強豪チームであるが、善戦してくれることに期待したい。

配信ページ:
https://www.twitch.tv/overwatchzhtw(中国語)
https://www.twitch.tv/overwatchcontenders(英語)

 

文・取材:みずイロ(https://twitter.com/mizuirocket

撮影・取材・編集:工藤エイム