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【スパIIX】【鉄拳7】【ストV】3タイトル6選手のガチ対戦! 格闘ゲーム真剣勝負イベント“獣道弐”をリポート

2018年3月10日、埼玉県のゲームセンター“ゲームデイトナ志木”にて、格闘ゲーム複数種目の真剣勝負イベント“獣道弐”が実施された。本稿では戦いの模様と共に出場選手のインタビューをお届けする。

※2018年3月12日20時33分:記事初出時、地名に間違いがありましたので修正いたしました。

ろご

獣道とは、格闘ゲーム界のレジェンドプレイヤー・ウメハラが発案し主催するイベント。競技タイトルに関わらず、ウメハラの目に留まった格ゲープレイヤーに声がかかり、オファーをうけた選手どうしが対戦を披露する真剣勝負企画だ。対戦カードは、因縁が深いライバル同士の組み合わせや、地域を代表するプレイヤー同士の対決といった様々なコンセプトとなっており、事前にはプロモーションビデオを公開して対戦の熱さをアピール。ストリーミングサイトで配信される本番の対戦模様は国内外から多くの視聴者を集めるなど、格闘ゲーム界の一大イベントとなっている。

その第2回開催となる獣道弐で扱われたタイトルは『スーパーストリートファイターIIX』(以下、『スパIIX』)、『鉄拳7FATED RETRIBUTION』(以下、『鉄拳7FR』)、『ストリートファイターV』(以下、『ストV』)の3種目。今回は主催のウメハラも『ストV』プレイヤーとして出演するとあり、前回に増して大きな注目を集める中での開催となっていた。各タイトルの対戦カードとレギュレーションは以下の通りだ。

『スパIIX』 こたか商店。 vs. イトー 10試合先取制
『鉄拳7FR』 たぬかな vs. ゆうゆう 10試合先取制
『ストV』 ときどvs.ウメハラ 10試合先取制(インターバル有り)

かいじょう1
かいじょう2
獣道弐の会場となったのは埼玉県のゲームセンター“ゲームデイトナ志木”。
かいじょう3
かいじょう4
現地は観戦者の来場を歓迎しており、場内は汗が出るほどの熱気となっていた。
しかい
総合司会のアール氏(写真左)とウメハラ(写真右)。イベント冒頭の挨拶でのコメントによると、獣道では毎回振りかぶって全力投球しており、今回も出し惜しみ無しのカードが実現できたとのことだ。

『スパIIX』 こたか商店。(ガイル)vs.イトー(ディージェイ)

獣道弐の最初の部門は『スパIIX』。こたか商店。は第1回獣道にも出演し、古豪・兄ケン(ケン)を破る活躍を見せた関東のガイル使い。対するイトーは“ディージェイ使うならガイル使えばいい”といった評価を受けるディージェイながら、独自の攻略を磨き、圧倒的なやり込み量で実力をつけた中部地方を代表するプレイヤーだ。
対戦はソニックブームを撃ちつつ引き気味に立ち回るガイルに対し、ソニックブームをエアスラッシャーで相殺しながらスライディングを用いて少しづつ接近を試みるディージェイの構図に。序盤は一進一退の接戦が続くが、中盤戦から戦況が変化。飛び道具を撃ち合う攻防の中、エアスラッシャーに立ち強パンチを合わせる“こたかスペシャル”が要所で機能するようになり、ガイルが勝ち星を先行させて試合カウントは9-6に。最後の試合ではガイルが終始ディージェイを寄せ付けずに対応し、ソニックブームで飛ばせたところを空対空で落として決着。ディージェイの爆発力をガイルの守りが上回る形でこたか商店。の勝利となった。

すぱつーしかい
実況解説はヨシヲ氏(左)と、ふじもん氏(右)が担当。
すぱつー1
こたか商店。
すぱつー2
イトー
すぱつーキャプチャ1
すぱつー3
対戦後は両選手がマイクを持ってコメント。こたか商店。は高いモチベーションを持って対戦に臨めたとのことだ。

勝者・こたか商店。インタビュー

――勝利おめでとうございます。試合を終えての率直な感想はいかがでしょうか。

こたか商店。 ありがとうございます。実力は僕よりもイトー選手の方が上なのですが、今回は10試合先取制だったことと、ガイルを愛していたから勝てたと思っています(笑)。

――『スパIIX』では10試合先取は短期戦なのでしょうか?

こたか商店。 はい、短期戦です。10試合先取だと1回勝ったような感覚ですね。イトー選手は普段から50試合先取や100試合先取でプレイしているので、そのレギュレーションでは勝利は難しかったと思います。

――また獣道があれば、戦ってみたい相手や見てみたい選手の組み合わせはありますでしょうか?

こたか商店。 弾を撃つキャラどうしの対戦がいいと思いますね。プレイヤーを挙げるとすれば、サッシーというリュウ使いがいて、彼のガイル戦はかなり上手いので見応えがあると思いますよ。

『鉄拳7FR』たぬかな(シャオユウ)vs.ゆうゆう(シャオユウ)

本部門の出場選手はどちらも鉄拳界に名を馳せる、女性プレイヤーのシャオユウ使い。たぬかなはサイクロプスアサルトゲーミングに所属し、国際的な舞台で活躍するプロゲーマー。対するゆうゆうはアーケードで『鉄拳』シリーズをプレイしてきた経歴を持ち、現在は家庭用をメインにプレイしている選手だ。
攻めのプレイスタイルを得意とするたぬかなに対し、ゆうゆうは対応型の戦術で応戦。序盤はたぬかなが勝ち星を先行させたものの、中盤はゆうゆうが追いついて試合カウント6-6に。後半ではついにカウント7-8でゆうゆうが逆転するシーソーゲームとなった。終盤戦ではカウント9-9のファイナルラウンドまでもつれ込む。ファイナルラウンドではゆうゆうが体力リードを奪った後に慎重に立ち回り、最後は攻めざるを得ないたぬかなに下段攻撃を合わせてKO。『鉄拳』史に残るとも言われるこの名勝負はゆうゆうの勝利となった。

てっけんしかい
本部門はハメコ。氏(左)とゲンヤ氏(右)が実況解説を担当
てっけん1
たぬかな
てっけん2
筐体にバナナを置き、対戦の合間に食べながら闘うゆうゆう。
てっけんキャプチャ1
てっけん3
試合を終えての挨拶。たぬかなは「悔しかったものの、いい試合が出来たので楽しかったです。悔いはないです」とコメント。

勝者・ゆうゆうミニインタビュー

――勝利おめでとうございます。獣道は普段と異なる対戦環境だったかと思いますが、終えてみての感想はいかがでしょうか。

ゆうゆう 思ったより観戦に集まっていただいてビックリしました。仲のいい友だちが10人ほど近くに居てくれたので、それが支えになったと思います。

――対戦中にバナナを食べていらっしゃいましたよね?

ゆうゆう はい(笑)。あれはルーティンというか、いつもやっている事をやろうと思って用意しました。近くに仲間が居て、バナナを食べながらプレイする環境の再現ですね。

――序盤戦はたぬかな選手に勝ち星を先行されましたが、プレッシャーはありましたか?

ゆうゆう 序盤は自分のコンボミスで焦ってしまいましたが、落ち着いたら巻き返せるとは思っていました。後半戦では落ち着いてプレイでき、逆転できて良かったです。

――また獣道があれば、戦ってみたい相手や見てみたい選手の組み合わせはありますでしょうか?

ゆうゆう 韓国は『鉄拳』が強い国なので、韓国のプレイヤーと対戦してみたいですね。

『ストV』ウメハラ(ガイル)vs.ときど(豪鬼)

ウメハラは獣道の主催者であり、言わずとしれた格闘ゲームのレジェンドプレイヤー。ときどは、2017年はEVO2017優勝やカプコンカップ準優勝という輝かしい実績を残した選手だ。試合前の解説によると、この組み合わせはときどからウメハラに勝負を挑んだことから実現したとのこと。獣道弐の開催のきっかけにもなったカードだという。
対戦では、タメ系必殺技を持つガイルが中間距離でレバーニュートラル状態で待つといった独特の動きを見せる。ガイルが中間距離から意表を突くダッシュ投げを決めたり、豪鬼に接近された後の対処も的確にこなし、ガイルが序盤から大きく勝ち星を先行。10試合を終えてカウント7-3となり、インターバルを挟んでから後半戦へ。ときどは十分に時間をかけて仕切り直したものの、引き続きウメハラが好調を維持して9試合を先取。追い詰められたときど選手は何とか踏ん張りカウント9-5まで食い下がったものの、15試合目にてガイルが豪鬼を下して決着。ウメハラ選手の勝利となった。

すとVしかい
『ストV』部門はアール氏(左)と、ふ~ど氏(右)が実況解説を担当
すとV1
ウメハラ
すとV2
ときど
すとVキャプチャ1
すとV3
試合後のときど選手は「せめてゲームの中では勝ちたかった」とコメントし、人目をはばからずに涙を見せた。

勝者・ウメハラミニインタビュー

――勝利おめでとうございます。対戦を終えての感想はいかがでしょう?

ウメハラ 今回は豪鬼戦で、相手の出方に対する対応をかなりシミュレーションしてきました。対戦中は自分の想定外の展開はなかったですね。ときどは基本的な技術の精度を高めてきましたが、自分が戦術で一歩上を行ったなという感想です。

――なるほど。では豪鬼戦を想定内にできたポイントとなる戦術を、何かひとつ教えていただけますか?

ウメハラ選手 ときどはソニックブームを見てから竜巻旋風脚で抜けるのがうまいので、それをどう対処しようか考えてきました。豪鬼が竜巻のコマンドを用意するためには後ろに歩くことになりますが、豪鬼とガイルは画面端まで追い詰められなければガイル側が有利な組み合わせです。そこで、「豪鬼がソニックを見てから竜巻を狙うのであれば、前に出て相手にラインを上げさせないようにする」という戦法が基本対策でした。

――ではソバットを多用していたのはその対策上の行動だったのでしょうか。

ウメハラ そうですね。序盤はソバットを多めにして前に出ながら戦いましたが、途中から豪鬼が「ソニックを見てから竜巻」ができない距離で戦いはじめました。そうしたら今度はソニックを多めに使います。基本的には、こういった「前に出るかソニックを多くするか」の想定内のになりましたね。

――ありがとうございます。では主催者として、今回の獣道弐の手応えは感じていますか?

ウメハラ 前回はすべて自分がプレイしたことのあるゲームタイトルを扱い、参加者は自分が顔を知っているプレイヤーたちでした。しかしそれだと限りが出てしまうため、プロということもあってたぬかなに声をかけたんですよ。今回の『鉄拳』は大成功だったので、自分のやったことがないゲームでも十分に成立し得ると感じましたね。

――もし獣道参があれば、また別タイトルの可能性もありそうですか?

ウメハラ 獣道はタイトルのためにやることはなく、面白そうだなというものあればやります。場合によっては同じタイトルをふたつやることもあると思いますよ。

――次開催の時期は考えていらっしゃいますか?

ウメハラ まだ何も考えてないです(笑)。義務になってしまうと面白くなくなるので、面白そうと思うものがあればそのタイミングですね。半年後になるか一年後になるかはわかりませんが、やろうとは思ってます。

――ご自身がまた出演することもありそうですか?

ウメハラ 出たくないですけどね(笑)。今回はすごく大変だったので……。でも、世間が「それがおもしろいカード」だと判断するのであれば、また出ることもあると思います。

――最後にウメハラ選手の今後の目標をお聞かせ下さい。

ウメハラ 自分自身がゲームプレイヤーなので、こういったイベントが成功すると嬉しいですし、成功させられるようになりたいですね。あとは本業のプロゲーマーとして、カプコンプロツアーの大会でいい成績を残していきたいと思います。

※獣道生放送タイムシフト

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